ほとんど近所付き合いはなかったという宮崎文夫容疑者だが、近隣住民らによると、地元ではこれまでも、迷惑駐車など数々のトラブルを起こしていたという。近くに住む宮崎容疑者と同年代の男性は、「マンションの敷地から道路にはみ出す形で、いつも車が駐車されていた。右折してすぐの場所だったので、何度もぶつかりそうになった」と顔をしかめた。

マンションの住民によると、住民が駐輪場として使用していた共有スペースに宮崎容疑者が突然、車を置くため、たびたび自転車が置けなくなることもあった。近所の男性(43)は「祖父が建てたマンションに約30年前に家族と引っ越してきた。僕らが通う地区の小学校ではなく、別の小、中学校に通っていた。見た目は気が弱そうで、目立つ存在ではなかった」と振り返った。高校は難関進学校に進み、関西の有名大学を卒業後、大阪市に本社を置く大手企業に就職したが、すぐに退社したという。

男性は「マンションの1階の店舗で自動車の販売をしていたが、うまくいってなかったようだ」とも証言した。男性は約10年前の、マンション前での警察との“トラブル”を鮮明に覚えているという。「警察が(宮崎容疑者を)連行しようとしていたが、2時間くらいマンションに籠城し、最後は警察官に『コラッ! 入れ!』と怒鳴られて捜査車両に押し込まれていた。この地区は東住吉署の管轄なので、カミナリを落としたのは東住吉署の刑事さんだったのでは」。

宮崎容疑者は18日、自宅マンション付近の駐車場に捜査員たちに取り囲まれた際、宮崎容疑者は「自分で出頭する」などと抵抗。捜査員が連行しようとすると、「東住吉署は嫌だ」などと主張し、生野署に出頭したいと叫んでいた。男性は「東住吉署には苦い思い出があるのかも」と話した。【松浦隆司】