昨年12月31日付でセブン-イレブン・ジャパンとのフランチャイズ契約が解除された大阪府東大阪市のセブン-イレブン元オーナー松本実敏さん(58)の店舗が2日、独自営業を開始した。

契約が解除され「個人商店」となったことに、松本さんは「僕はまだセブン-イレブンやと思っている。契約解除が無効だという争いを起こしてるんで、まだそれが無効でないと正式に裁判所から決められるまでは、セブン-イレブンです」。契約解除が無効ではなく妥当となった場合は「すぐ引き渡して出ていきます。無効やと私は思っているんで、そのまま続けてる」と話した。

商品発注やレジ、ATMなどのサービスが使用できなくなった。松本さんは「今、食品ロスの問題があるんで、ロスになりそうなやつを売り切ったら、臨時休業に入ろうかなと思ってる」と明かした。

商品発注のシステムが利用できなくなったため、陳列棚にはパンや弁当が並んでいなかった。レジは松本さんが用意したものを使用して接客。松本さんが手書きで作った「現金支払いのみ」「50%OFF」などの張り紙が店内の至る所にあった。ATMは「取扱休止」が表示されていた。

看板などの外観は契約解除前と変わらず、松本さんはセブン-イレブンの制服を着て接客。「服は着ますけど、看板は本部が勝手に取りに来るかも」と話した。

松本さんは年末年始はほとんど取材対応をしていたという。「31日は店で用意とかしてて、取材と応援の人が集まってくれたんで、その対応とか。年越しもここで。1日はレジの用意とかみんなで飲みに行って。初めての休みで、みんなで行けることが今までなかったんで、新年会でもしようかって言ってたんですが、新年会がお別れ会みたいになった」。12月31日と元日の臨時休業の間は、セブン本部との話し合いはなかったという。

今後については「これから臨時休業になったらゆっくりできますから、温泉でもつかって向こうの出方をちょっと待とうかなと思ってる」と明かした。