女性にハイヒールなどを強いる日本の企業の服装規定をなくし、選択肢が男女同じになることを目標にした活動「#KuToo」発信者の石川優実氏(32)が、自身に対するネット上の誹謗中傷に法的措置を検討しているとした。

石川氏の著書「#KuToo-靴から考える本気のフェミニズム」を出版する現代書館は17日、抗議文を公式サイトに掲載。同書を批判するまとめサイトで「『著作権侵害』なる根拠なき誹謗が加えられた」として、昨年11月に「適法引用から成り立っている旨の見解」を公表したが、その後、ウィキペディアに「石川の著作が著作権侵害にあたるとの見解を示す弁護士もいる」などと書き込まれたと経緯を説明した。

同社は「そこには、引用であるとの弊社見解への反論はなく、単に弁護士の意見なるものが弁護士名を匿名化したうえで併記され、あたかも著作権侵害の見解に法的な根拠があるかのような記載を続けている。投稿者がこのような見解を維持するのであれば、明確な根拠に基づく反論を明示すべきであり、そうでないなら記載を速やかに削除すべきである」と抗議した。

また、「ツイートを無断で改変した」との批判、およびその批判に対して同社が説明をしなかったとの指摘については、「本書には『ツイートを無断で改変した』事実が存在しない。したがって、このような根拠なき主張に対していちいち格別の説明をする必要がないことは明らかであったから無視したに過ぎない」と主張。「投稿者による石川さん及び弊社に対する非難の手法は、投稿者が『何』をとらえて論じているのか具体的に触れないまま、著作権侵害とか同一性保持権侵害とか非難しているのであって、このような手法は反論を回避するための悪質な手法と言わざるをえない」とし、「速やかな記載の訂正を求める」とした。

また、石川氏も同日、自身のツイッターで「法的に問題のないものを問題があるかのような誹謗中傷に、数ヶ月苦しんできました」とし、「私を訴えると言っていた人達はいまだに私を訴えていません。問題があると思うのならば早く訴えれば良いだけの話です。それをせずにネット上で一方的に根拠ない書き込みを続けることは営業妨害でしかありません。ここから先、私もこれまでの誹謗中傷を消さない、今後も続けるならば法的な措置を検討しています」と警告した。