首相補佐官を務める自民党の秋葉賢也衆院議員が、地元の仙台市で26日夜、出版記念パーティーを開いていたことが28日までに、分かった。

26日の昼には、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けて、安倍晋三首相が対策本部会合で、全国的なイベントの自粛を要請。これを受け、人気グループの大規模ライブなども次々と、開始直前の中止を余儀なくされた。

また、政府の専門家会議は、集団感染が起きやすい例として立食パーティーに言及していたが、秋葉氏のパーティーは、立食形式で行われたという。

イベントの自粛を国民に要請した首相の補佐官でありながら、自分は自身の都合を優先させた行為に、強い批判が集まっている。また秋葉氏は、東北6県で感染者が出ていないことも開催理由に挙げたが、非公表のはずの東北6県のウイルス検査実績を開催の根拠にしたことを明かした。

都道府県別のウイルス検査の実績は公表されておらず、補佐官の立場を利用して情報を得たのではないかと疑惑も、出ている。

28日の衆院予算委員会では、安倍晋三首相に対し「補佐官が総理の指示を無視するようなことを行った。補佐ではなく、足を引っ張っている」と野党側が批判。首相は「その日に開催したか知らなかったが、開催は慎重に判断すべき事柄だった」と繰り返した。

しかし、補佐官を更迭すべきとの要求には「今後、政府方針をしっかりと踏まえて行動する中で、責務を果たしてほしい」と述べ、拒否した。