東京都の小池百合子知事は3日の会見で、コロナ特措法に基づく政府の「緊急事態宣言」の発令時期に関して「(感染者の)数字を見ながら、(発令の)構えはもうできておられるのではないか」と述べ、“発令間近”との認識を示した。

安倍晋三首相は3日の参院本会議で、発令をめぐり「ギリギリ持ちこたえている」との認識を示したが、小池氏は「ギリギリがさらに続くとギリギリギリになり、どこまで続くのかとなる」と不満を示し「国が乗り出していただくことは、国民へのメッセージになる」と発令の期待を表明。首都東京での新型コロナウイルス感染拡大を踏まえ、小池氏は先日も「国家としての判断が今、問われている」と、訴えている。

この日、都内では新たに89人の感染が確認された。そんな状況も踏まえ、小池氏は、緊急事態宣言の発令を前提にした都の対応を、早々と公表。都民に外出自粛や各施設の使用制限に協力を要請する半面、生活必需品の販売、銀行など金融サービスは「社会、経済生活を維持する上で必要なサービス」として、営業を続ける。相談のためのコールセンターも設置する。

一方、都市封鎖(ロックダウン)のイメージについて「公権力をここまで使うかという国もあるが、日本は『お願い』がベース。交通機関も止まらない」と説明。「自由にしてよいのではない。感染拡大防止には協力いただきたい」と、外出自粛は避けるよう、くぎを刺した。