新型コロナウイルス感染拡大をうけ、現在も営業を継続している性風俗店の一部では13日までに、女性従業員がマスクを着用した状態で性的サービスする対応策を導入する動きが出始めている。

都内のある派遣型性風俗店(デリバリーヘルス)の公式サイトによると最近、同店では会員限定として、男性客だけでなく女性従業員もマスクを装着した状態で性的サービスをするコースを開設。感染リスクをおさえるため、粘膜接触がない内容としている。

都内の別の店舗型性風俗店でも、希望する男性客を対象として、女性が入室時や接客時にマスクを着用することが可能と、公式サイトで明示している。

一般的に、店舗内やラブホテル内などの密閉空間で、女性従業員と男性客が長時間密接して濃厚接触する状況になりやすい性風俗店は、新型コロナウイルス感染リスクが高いとみられている。そのため最近、複数の店では女性従業員の検温や、男性客も含めた手指のアルコール除菌やうがいの徹底などの対策を導入していたが、「接客」中も女性従業員がマスクを着用する店が出てきた格好だ。

都内の性風俗業種をめぐっては今月7日に安倍晋三首相が緊急事態宣言を発令した前後ごろから、臨時休業を発表する店が出始めた。さらに同10日、小池百合子都知事が、ソープランドやストリップ劇場など一部の性風俗店も対象とした特定施設への休業要請を発表したことから、ソープランドを中心に休業の動きは広がっている。

ただ、10日の休業要請発表時、小池知事や都は、近年性風俗業の主流を占めるデリバリーヘルスについて直接言及していない。そのことが影響しているかは不明だが13日現在、都内の多くのデリバリーヘルスが営業を継続。ある人気店の公式サイトを見るとこの日、約50人もの女性の出勤が告知されている。