新型コロナウイルスの感染拡大を受け、テレワーク(在宅勤務)が広がる中で意外な「車内テレワーク」グッズが売れている。自動車のハンドルに取り付けるワンタッチ型テーブルだ。ハンドルの下から差し込む簡易タイプでノートパソコンを置いて作業するのに、ちょうどいい大きさで車所有の在宅ワーカーの人気を集めている。

カー用品最大手オートバックスで「3月から売り上げが伸び、4月はさらに売れている」と説明する。同商品の3月の売り上げは前月比の約1・6倍、4月は2019年度(昨年4月~今年3月)の1カ月平均の約1・7倍という。同社で販売する商品は2748円(税込み)で、耐荷重3キロと使い勝手も良かった。

テレワーク浸透と連動した商品で「あまり自宅に仕事は持ち込みたくない」、「休み中の子どもたちが、騒がしくて集中できない」という「テレワーク難民」が車内を仕事場にした、とみられる。車の窓を閉めれば遮音性があり、電話やオンライン会議なども集中できる。車から電源も得ることも可能だ。

緊急事態宣言の延長でウェブカメラなどのデジタルツールが売れる一方で、意外なアナログツールが、まさかのヒット商品となりそうだ。【大上悟】