ジャーナリストの伊藤詩織さん(31)が8日、都内で会見を開き、15年4月に元TBSワシントン支局長の山口敬之氏(54)から性的暴行を受けたと17年に実名を公表して明らかにした後、漫画家はすみとしこことA氏を含む3人からインターネット上で事実に基づかない誹謗(ひぼう)中傷の投稿で精神的苦痛を受けたとして、東京地裁に損害賠償などを請求する訴訟を起こしたことを明らかにした。8日午前、訴状を東京地方裁判所民事部に提出した。

伊藤さんが今季、訴訟を提起するにあたり、TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」のMCを務める、評論家の荻上チキ氏(38)ら5人のリサーチチームがツイートの調査に当たった。5人はここ4カ月間で、伊藤さんが17年に実名を公表し、15年4月に元TBSワシントン支局長の山口敬之氏(54)から性的暴行を受けたと明らかにして以降の4年間、伊藤さんについて、どのようなキーワードでツイートされているかをリサーチし、約70万件のツイートをチェックした。その上で、ツイートが確実に名誉毀損(きそん)に当たるレベルかなどを厳密に精査したという。

荻上氏は「僕が受任したのは2月。3カ月くらいでリサーチした。情報開示請求をすると、半年単位で待たされてしまう。速やかに行った。批判的書き込みについては、ツイッターとYahoo!コメントが同程度、多かった」と説明した。