第61期王位戦7番勝負を無傷の4連勝で制し、最年少の18歳1カ月で2冠となった藤井聡太2冠(18)が21日、第4局が行われた福岡市内で記者会見し、一夜明けの心境を語った。

藤井は和装から一転、青い半袖ボタンダウンシャツ姿で登場した。昨夜は午後11時ごろ就寝し、午前6時半ごろに起床。普段からしっかり睡眠時間確保を心掛けているといい、強烈な封じ手を記入した1日目の夜は「午後10時ごろに寝ました」と明かした。

2つのタイトル保持者となった高校生プロは今後について「実力を高めていきたい。(秋には)王将リーグも始まる。強い方ばかりなので、しっかりと戦いたい」と、3冠を視野に入れた。前期、挑戦権を逃した藤井は今期、挑戦者決定リーグ戦からスタートする。このリーグ戦は7人総当たり。豊島竜王、羽生九段ら強敵がそろう。

昨夜は電話で、家族や師匠の杉本昌隆八段(51)と話したという。人工知能(AI)のソフトを参考に研究に取り組む藤井は「もう1台パソコンを組みたい」と話した。史上最年少でのダブルタイトル、八段昇段の自分へのご褒美については「王位、棋聖を獲得できたのは、自分にとっては思った以上。この上ないのかな。とくに自分へは考えていません」と、笑顔で話した。