米大統領選で米主要メディアは7日(日本時間8日)、民主党バイデン前副大統領(77)が勝利を確実にしたと報じた。最終盤に激戦州の中西部ウィスコンシン、ミシガンなどで逆転勝利するなど各州で票を積み上げ、選挙人の過半数(270)を獲得した。 バイデン氏はツイッターを更新し「私はすべてのアメリカ人の大統領になることを約束します」とコメントを出した。

しかし共和党の現職トランプ大統領(74)は各地で法的措置に乗り出し、徹底抗戦の構え。このまま最終決着するかは予断を許さない。

バイデン氏は、開票最終盤で追い込みをかけた。米主要メディアによると、逆転したウィスコンシン、ミシガンに続いて、激戦州だった東部ペンシルベニアを制し、勝利に必要な選挙人の過半数270に達した。なお数州が残っており、さらに伸ばす可能性もある。

コロナ禍で激増した郵便投票が効いている。民主党支持者の利用が多く、処理に時間がかかるが、集計終盤に票が積み上がる傾向が出ている。

優勢を受けたバイデン氏は6日、演説を行い「われわれは勝利する」と強い自信を見せたが、勝利宣言には至らなかった。陣営は政権移行チームのサイトを立ち上げ、政権交代に向けた準備を進めている。

トランプ氏は選対を通じた声明で、郵便投票の有効性を念頭に「あらゆる法的観点」から追及すると主張。裁判で徹底的に争う考えを示唆した。ロイター通信によると、選対は裁判費用6000万ドル(約62億円)を集めるため、支持者に献金を呼び掛けた。トランプ氏が徹底抗戦を貫けば、なお混乱が続く可能性もある。