衆院選(19日公示、31日投開票)の立候補先が定まっていなかったれいわ新選組の山本太郎代表(46)が16日、東京・池袋で街頭演説を行い、比例代表東京ブロックから出馬する考えを明らかにした。比例単独候補としての出馬で、選挙区への出馬は見合わせた。東京ブロックの比例名簿は1位。名簿順について「国会が一番嫌がるミサイル撃ち込む必要あるでしょ」とし「東京で中心になり、全国の応援に回る」と語った。

山本氏は今月8日、東京8区への出馬を突然表明。山本氏は立憲、共産両党との調整は「終わっている」と主張したが、立憲民主党との調整は整っておらず、同区で6年間活動してきた立憲民主党の立候補予定者吉田晴美氏の支持者が抗議活動を行う展開となり、11日に山本氏が同区への出馬を取りやめていた。その後も別の選挙区での出馬を模索したが、同様の混乱を避ける形で選挙区からの出馬は断念した形となった。

19年の参院選では、比例代表で出馬。比例特定枠を使い、同枠1位に難病のALS患者の舩後靖彦氏(64)、2位に脳性まひで重度障がいがある木村英子氏(56)として山本氏は3位で出馬。自身の知名度を生かし、新人2人を押し上げる形で当選させたが、自身は落選していた。今回の東京ブロックでの対応は、参院選と違って山本氏自身の当選を最優先する形だが「この2年間、国会にいられなかったことで非常にしんどい思いをした」と正直なところも吐露。「次の選挙があったとき、1番最初に乗り込ませてくれ、とれいわの仲間に理解してもらった」と説明した。

別の選挙区での出馬を模索中には、立民から具体的に小選挙区も提示されたというが「(出馬する選挙区は)そこではないなと思った」とも明かし、どの選挙区かは「今は言わない方がいい」と明かさなかった。【寺沢卓】