日食とは・・・?
「日食」とは、月が太陽の前を横切るために太陽の一部または全部が隠される自然現象のこと。2009年7月22日に、日本を含むアジア・太平洋地域で日食現象が観測できる。
今回、日本では全国各地で部分日食が観察でき、さらに奄美大島北部、トカラ列島、屋久島、北硫黄島やそれらの周辺海域では皆既日食を見ることが出来る。日本の陸地で皆既日食が見られるのは、46年ぶり。
場所によっては皆既の始めから終わりまでの時間が最長で約6分44秒と、21世紀に観測される皆既日食では最も長いと予測されている。また、皆既が起こるときの太陽高度も高いことから、21世紀最高の条件下での皆既日食ともいわれている。
皆既日食になると、太陽のまわりには普段は光球の輝きに妨げられてみることができないコロナが広がって見える。さらに、太陽表面から吹き出ているプロミネンスなども観察することができ、太陽の構造や物理的性質を調べる絶好の機会となる。空は、夕方から明け方くらいの暗さになり、明るい星なら見える可能性もある。
皆既日食が見られる地域 | |||||
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食のはじめ | 皆既食のはじめ | 食の最大時刻 | 皆既食のおわり | 皆既食のおわり | |
屋久 | 9時37分06秒 | 10時56分10秒 | 10時58分07秒 | 11時00分05秒 | 12時22分37秒 |
悪石島 | 9時35分25秒 | 10時53分16秒 | 10時56分28秒 | 10時59分41秒 | 12時21分26秒 |
奄美 | 9時35分21秒 | 10時55分58秒 | 10時56分53秒 | 10時57分48秒 | 12時22分26秒 |
部分日食が見られる地域 | |||
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食のはじめ | 食の最大 | 食の終り | |
札幌 | 10時04分30秒 | 11時10分18秒 | 12時16分03秒 |
仙台 | 9時59分09秒 | 11時12分52秒 | 12時26分24秒 |
東京 | 9時55分33秒 | 11時12分58秒 | 12時30分20秒 |
京都 | 9時47分40秒 | 11時05分52秒 | 12時25分21秒 |
福岡 | 9時37分39秒 | 10時56分05秒 | 12時17分48秒 |
那覇 | 9時32分50秒 | 10時54分07秒 | 12時20分19秒 |
(出典:国立天文台)
これから見られる日食
金環日食が2012年5月21日に九州・四国地方の一部、近畿地方南部、関東地方の大部分で観察できる。
※金環日食とは、月の外側に太陽がはみだして細い光輪状に見える現象のこと。
皆既日食が日本で見られるのは、26年後の2035年9月2日。中部地方の一部、関東地方北部などで観察できる。