EXILEのフィジカルトレーナー、吉田輝幸氏が、正しい体の使い方を伝授する「EXILEエクササイズ」。第27回も「マラソン編」です。PCPセンターの美人トレーナー篠塚千夏さんは、「オーバーヘッドスクワット」に続いて、先週から「片足立ち」のテストに挑戦。先週2つの改善トレーニングをこなし、今週は残り1つの改善トレに挑みます。

 前回は、理想のランニングフォームを求めて「片足立ち」のテストを行いました。篠塚さんの片足立ち(写真1)は合格点でしたが、(1)体が傾く(2)ひざが開いて真っすぐ足が上がらない(3)足を上げた時に骨盤が抜けるなどしてしまう読者のために、「外転筋の強化(写真2)」「サイドブリッジ(写真3)」という2つの改善トレーニングを伝授しました。今週は3つ目の改善トレーニング「ヒップリフト」を紹介します。

 ★改善トレーニング3=ヒップリフト

 吉田氏

 今度はあおむけになって下さい。ひざを立てて、足を肩幅くらいに開いてもらって。これがスタートです(写真4)。次に、お尻を持ち上げて、腹とお尻をギュッと固定して下さい。これがフィニッシュです(写真5)。これで腹筋とお尻が安定してないと、ぐにょぐにょしたり、腰がそったりしてしまう(写真6)。これがいつも言っている社長(腹)と副社長(尻)がどれだけ固定できているかということなんです。意外にこの部分が固定できてないまま走っている人が多いんです。僕はここが一番、「体幹」と言われている部分の重要なポイントだと思っています。

 篠塚さん

 な~るほど!

 よく分かります。

 吉田氏

 大抵、腹と尻が使えてたら、他の部分を使わなくても動けるはずなんです。ここが使えないと、太ももやふくらはぎ、腰、背筋など他の部分が頑張っちゃう。結果、背筋を使いすぎる人であれば腰が痛くなるし、太ももを使いすぎる人なら、太ももやひざが痛くなったりする。ふくらはぎを使いすぎる人は、ふくらはぎが太くなったり、足首とかアキレスけんが痛くなる。どれも、根本をたどっていくと、実は骨盤の安定性がなかったということが多いんですよ。

 篠塚さん

 ふむふむ。勉強になります。

 吉田氏

 結局は、体が正しく使えているかどうか。いろんなテストをやってますけど、この改善トレーニングがきちんとできれば、ケガもしなくなります。

 第27回<2>につづく。【取材・構成=山田準】

 [2014年4月11日12時17分]改善トレーニング1=外転筋の強化改善トレーニング2=サイドブリッジ。これまた篠塚さんは完ぺき改善トレーニング3=ヒップリフトのスタート改善トレーニング3=ヒップリフトのフィニッシュ。篠塚さんは腹筋とお尻が固定されていて完ぺきヒップリフトの悪い例。腹と尻が安定していないため、腰がそりすぎている