EXILEのフィジカルトレーナー、吉田輝幸氏が正しい体の使い方を伝授するシリーズ「EXILEエクササイズ」の43回です。今回から4回にわたって、吉田氏のもとでプログラム開発を担当している理学療法士・見山明氏が「体から変えるゴルフスイング」をテーマに、さまざまな改善プログラムを紹介します。まずはゴルフの基本姿勢である「アドレス」を特集します。

 書店に行くと、ゴルフスイングの指南書が山のように積んであります。何冊か買ったものの、結局はいつも同じことで悩んでいる…。そんな人が多いのではないでしょうか。それは技術的な問題ではなく、実はスイング技術を反映できない「体の機能」に問題があるのかも。そうなら、課題を克服した時にはステップアップする「伸びしろ」とも言えます。◆ラットプルダウン

 アドレス時の重心安定、姿勢を学習する腹筋背筋の強化トレ

 見山氏

 足は肩幅よりやや広め。左右の足の母指球を結んだ中点の延長線上に、みぞおちを位置させます。軽く股関節と膝(しつ)関節を曲げ、ゴルフクラブを持った両手を上に伸ばします。これが第一姿勢です(写真1)。この姿勢を維持したままで、肩甲骨を背中に寄せていって腕を引き下げます(写真2)。これを15回ほど繰り返してください。見た目は腕の伸縮ですが、実際は肩甲骨の運動です。みぞおちが、かかと側に移動して背中が丸まってしまってはいけません(写真3)。スイングをした時に、体が最も動きやすい重心の位置は、みぞおちが母指球を結んだ線の真上にある状態です。その後の股関節の回旋がスムーズに行いやすくなります。

 第43回<2>につづく。【取材・構成=松本久】

 [2014年8月8日19時32分]肩甲骨を背中に寄せて腕を引き下げます背中が丸まってはいけません