ピアッタフォルマ・エコロジカの中には車のまま入れるので便利
ピアッタフォルマ・エコロジカの中には車のまま入れるので便利

各地方自治体ごとにゴミ税異なる

 17年ぶりにイタリアで引っ越しをした。といっても、同じ町でしかも400メートルくらい移動しただけ。

 それでも、これまでと違うことがたくさんある。そのひとつがゴミ税問題。

 以前住んでいた家は語学学校の先生のおばさんが所有する、以前は彼女の息子さん(先生の従兄弟)が住んでいた家。というわけで、賃貸契約はせずに住まわせてもらっていた(市役所には無償貸与書類を提出する義務はある)。

ピアッタフォルマ・エコロジカの中。金属、プラスチック、紙などに分けられた小さなプールみたいな場所に投げ入れていく
ピアッタフォルマ・エコロジカの中。金属、プラスチック、紙などに分けられた小さなプールみたいな場所に投げ入れていく

 しかし、今度の家は正規の賃貸契約をしたため、イタリア初体験の出来事も多い。その筆頭がゴミ税だ。

 イタリアは各地方自治体ごとにゴミの税金が異なり、住居の広さと居住者の数から算出される。今度の家は70平米ほどで、家族3人で年間180ユーロのゴミ税がかかる。日本円で約2万円ちょっと。

 半面、粗大ごみは言うなれば出し放題。回収日に出したい場合には市に電話して予約する必要があるけれど、Piattaforma ecologica(ピアッタフォルマ・エコロジカ≒エコ・ベース)と呼ばれる集積所に直接持って行けば大きな家具でも自動車のバッテリーでも捨て放題だ。

ここはVETRO(ガラス)。外国人にもわかりやすい
ここはVETRO(ガラス)。外国人にもわかりやすい

分別は厳格だが厳密ではない

 とはいえ、日本では4月は異動の時期で、先日も友人宅が引っ越しをしたけれど「家電リサイクルに1万円くらい使った」という程度だそうだから、毎年、引っ越しをするわけじゃあなし、年間2万円のゴミ税は高いよなぁ。

 ミラノはかなり厳格な分別ゴミになっていて、紙やプラスチック、金属、ガラスなどは日本同様だけど、期限切れの薬品を分別するのは独特か?(シロップや液体系が多いため生活排水にすると河川や土壌の汚染につながるためらしい)。

 もっとも道端のゴミ回収場所を見る限りは分別は厳格だけど、厳密に分けて捨てられているとは思えないけどなぁ。(イタリア・ミラノ在住・新津隆夫。写真も)