南房・伊戸では、23歳のイケメン船長がイサキ釣りを教えてくれる。春イサキは、ビギナーでも数釣りを楽しめて「釣りをした」という満足感を味わえちゃう。伊戸「九左衛門」では、イサキ釣りが14日にスタートしたばかり。15日には40匹が出て、サイズも30センチ前後が主力。若船長の池田雄基くん、この2年、南房の海にもまれて、イサキ釣り指南も板についてきた。

 16日、九左衛門におじゃました。イサキの現況を知るためなので、3時間限定の釣行。午前6時過ぎに船を出して、ぴったり同9時に帰港した。ばっちり分かりましたよぉ~。

 イサキはタナ(魚の泳層)から外れると反応は乏しい。タナでちゃんとコマセを振れれば、バンバン釣れる。ビギナーでも大丈夫。

 指導は、池田雄基クン。23歳。父親豊船長(51)に付いてこの2年、修業してきた。「毎日、同じことを繰り返す。2年もやってりゃ一人前だよ」と豊船長が笑う。

 釣り場に着いた。水深は30メートル前後だ。電動リールがなくても手巻きでも対応できる。豊船長の指示するタナは海面から17メートル落としたところ。

 雄基クン 底まで落としてしまうと、別のサカナを刺激してしまう。なので、底から浮いて宙層で泳いでいるイサキを狙うなら、海面からタナに合わせていくのが最適なんです。

 なるほどねぇ~。

 エサは、寄せるためのアミコマセと、ハリに掛けるのはマルキユーのバイオベイト・イカタイプを小さく刻んだもの。コマセカゴはプラスチック製の60号オモリ付き。黄色いタイプだ。

 雄基クン 上の穴を絞って簡単にコマセが出ないように心掛けるといいです。魚は集まるけど、コマセでイサキを満足させると、肝心のハリがスルーされちゃう。何ごとも与えすぎてはいけないんです。

 コマセは「じゃんじゃん」ではなく「ちびちび」でいきましょう。

 仕掛けは3本バリ(全長約3メートル)もあるが、自分でグチャグチャになってしまう確率が高いので、2本バリ(同約2メートル)にした。

 豊船長の指示した17メートルを超えて20メートルまで落としてみた。少しずつコマセを振ってゆっくり巻き上げ、サオを止めて、またゆっくり巻き上げた。18~17メートルの間でヒットした。指示ダナはぴったりだった。イサキだけではなく、ウマズラやメジナ(クチブト)も掛かった。これから梅雨の入り口まで、イサキを楽しめる。若い雄基クンにも教われるので、ぜひ南房にいらっしゃーい。【寺沢卓】

 ▼船 伊戸「九左衛門」【電話】0470・29・0559。イサキの乗合は、今月が朝6時出船だが、4月以降は5時半出船。午前便はエサ・氷付きで1万円、午後1時出船の午後船(9000円)もある。子どもと女性は割引あり。カンパチの幼魚「ショゴ」ルアー&シャクリを早ければ8月下旬に出す予定。定休日は毎月第2、第4水曜。