山梨・西湖のヒメマス釣りが20日解禁し、どうやら調子いい。タナ(回遊する層)が時間ごとに変わってしまう魚で、なかなかビギナーには難しいともいわれる。そこで、あえて、湖初体験の女子に挑戦してもらった。16日に成魚1万匹を放流していて、魚影は濃い。さあ、釣れるかなぁ。

 築地場内市場の大手仲卸「太田」で働く斎藤珠美さん(タマちゃん)にチャレンジしてもらった。春の西湖のヒメマス。タナがころころ変わる。ベテランでも苦戦する釣りモノだ。

 昨年10月の稚魚放流は約900キロ-。これは例年通りだ。今月16日に成魚約1万匹が放された-昨年の4倍。魚影が濃い。解禁から連日、30匹の制限に到達している。絶好調だ。

 そこで、タマちゃんを誘った。職場では海の魚は扱うが、淡水魚はドジョウ以外はさばかない。「仕事の経験値も広げたいので、ぜひお願いしたい」と乗りだしてくれた。

 挑戦は21日。小雨がぱらつき、寒さに耐えながらだった。午前6時にスタート。樹海荘で「朝8時までが勝負。あとはタナがバラける」と忠告された。

 ボートでタコボウズ記者と2人で乗って出漁。

 タマちゃん ボートも初めて。沖のロープにヒモを結んだのも初体験。湖水はまだ冷たいんですね。都内は暖かくなってきたのに、西湖はまだ冬ですね。

 やや不安そうな表情。サオは3本出した。キス釣りで使う先調子のサオ(10号負荷)を転用できる。仕掛けは樹海荘特製の10本バリ、オモリは12~15号。エサは豪華にイクラだ。リールには2号を70~80メートル巻いていればいいだろう。

 3本のサオは、湖面から10メートル、同20メートル、同25メートルでセットした。1時間は反応なし。午前7時半に隣のボートで釣れた。「12メートルだよぉ~」と大声で教えてくれた。迷わず3本のサオを12メートルで合わせた。たまちゃんのサオ先がピクピク。

 タマちゃん おじさんの教えてくれたタナに合わせたらすぐブルブル。強烈な引き。上げてみたら仕掛けの下に2匹。面白い~。

 タマちゃんの初ヒメ捕獲の写真撮影をしている途中で、タコボウズ記者のサオもブルンと振動した。しばらく放置。すると一気に4匹釣れた。しかし「午前8時の法則」は間違いなく、NHKで「マッサン」が始まったころから湖面から12メートルの反応がなくなった。

 1本は20メートル下げた。残り2本を30メートルと45メートルの深場にセットした。タマちゃんの20メートルがブルン。しばらく放置して追い食いを期待すると、4匹きた。だが、仕掛けはグチャグチャ。

 タマちゃん ヒメマスは上にも泳ぐんですねぇ。仕掛けはもったいないから、待つのも考えないと。どこにヒメさまがいるのか、探るのは楽しー。

 深場狙いの45メートルにもヒット。深く浅く、幅広く探りを入れるのがコツ。寒さもあって午前10時過ぎにあがって、2人で21匹。粘れば制限の30匹はいけたかも。

 翌22日は春の晴天で無風。釣れたタナは深くて湖面から40メートルだった。やはり、浅く深く、幅広く。複数のサオでヒメマス探しはどうですか?【寺沢卓】

 ▼宿 西湖「樹海荘」【電話】0555・82・2387。入漁料は1500円(女性・中学生は750円)、ボートは2500円から、出舟時間は3月いっぱいは6時、4月から午前5時。エサはイクラ500円、ワカサギ用の紅サシ100円、10本ハリ仕掛けは350円。

 ▼食事 西湖「サン・レイク」【電話】0555・82・2933。樹海荘と西湖を挟んで南側に位置する。午前10時から午後6時前後までの営業。西湖のヒメマスのフライ定食(1450円)、塩焼き定食(1500円)、ワカサギのフライ定食(1380円)が食べられる。2人分の分厚いホットケーキ(750円)は、じっくり30分以上かけて焼くので、入店してすぐに注文するのがコツ。

 ▼富士西湖温泉 「いずみの湯」【電話】0555・82・2641。露天は100%天然温泉。サウナ風呂も完備してあり、食堂併設の休憩所では、座布団を枕にして休むこともできる。中学生以上が900円、小学生500円、幼児400円。平日・日曜は、午前10時~午後9時。土曜・祝前日は終了が午後10時。7月下旬~8月下旬までは午前9時~午後11時。