引きの強い良型のヘラブナが狙える兵庫・加古川で10日「へら研阪神クラブ」の月例会が行われ30人が参加した。当日は気温も上昇、汗ばむ陽気の中、底釣りから途中で浅ダナに変更し、カラツンや糸ズレの動きに悩まされながらも、33・6センチ~38・6センチまでの川ベラを13匹釣り上げた。月例会全体でも参加者の9割が釣果をあげるなど良型が多数。うわさ通りの魚影の濃さを体感した。

 午前7時半、晴天続きで減水気味のため、水の動きがあるポイントを選び、加古川バイパス下手のせきの下の左岸に入った。すぐ上の水門から流水があり、モジリ(魚が水面上にはねること)も見られる。加古川では毎年、ヘラブナの成魚の放流が行われ、型の良さ、魚影の濃さには定評がある。24尺の長ザオを選択。底を測ると約1・5メートル。でこぼこしている。

 気温16度で無風の中、同8時前より両ダンゴの底釣りで開始。流れはさほどなく、ゆっくり流れる程度だ。まずエサ打ちに専念。すると、約10分後からウキに動きが出始め、ズシッと入るアタリ。合わせると沖へ一直線に走る。川ベラの引きは強く、何度もサオをのされそうになるが、時間をかけ取り込んだのは38・6センチの良型だ。さらに34センチを加えるが、魚の寄りが激しくカラツンと糸ズレと思われるアタリが多発。エサの大小や形に変化を付けながら、午前中はポツリポツリの拾い釣りで33・6センチ~36・3センチを6匹追加した。

 午後からは、ヘラが浮いているので浅ダナの宙釣りに変更。気温は20度に上昇、風向きも川下からの風に変わった。これが良かったのか、次々とアタリが出る。ただしカラツンばかり。

 ここでムクトップのウキを諦め、よりエサを持たせるためにパイプトップに変更。その直後、ドンと入るアタリ。合わせるとサオを通じて重みが伝わる。取り込んだのは、体高があり抱卵している38センチの見事なヘラ。風が時合を呼んだのか、34センチ~38センチの良型が食ってくる。同3時15分過ぎ、35センチ弱の上がりベラが来た所で納竿とした。

 2匹長寸を競う月例会では、優勝した北尾博之さん(京都市)が40・5センチと39・6センチをそろえたほか、参加30人中20人以上が2匹合計で70センチ超えと良型が多数。今まで数十回釣ってきた加古川で、これほどの大当たりは経験がない。魚影の濃さを実感し、再挑戦の思いを胸に川を後にした。【日刊FPC・藤井秀和】

 ◆エサ 「マッシュポテト(徳用)」400、「藻べら」「新べらグルテン」各200に水500を入れてしばらく放置後、小分けに取り、手水で練り込んで大きさを調整しながら使用。計量カップは100cc。

 【今後の見通し】ヘラブナに活性があり、これからも好調が持続すると思われる。ひと雨降り濁りが入れば、さらに食いが良くなると思われる。

 【問い合わせ】加古川漁協【電話】0795・22・2572。釣り料は、日券860円(現場売り1300円)、年券5400円。

 【交通】山陽自動車道の三木小野ICを出て国道175号を南へ。バイパス大村の交差点を右折、県道360号を西へ進み、正法寺の交差点を左折。川沿いを走り、加古川バイパスの高架を潜り、少し進むと右手に河川敷に降りる道があり駐車場へ。そこから北西にせきを進むと水門に出る。