約2カ月激闘を繰り広げた「駿河湾マダイダービー」が17日、閉幕した。3シーズン目の今季は3匹で計18・06キロと過去最大重量を記録した根本聖紀(まさのり)さん(41=山梨・昭和町)が初優勝を遂げた。同17日、南伊豆の手石&須崎の合同マダイ大会ではさっぱり魚が動かない中、残り30分で相川末雄さん(67=大田区)が4・53キロを釣り上げて、こちらも歓喜の初制覇となった。

 これまで1・5キロのマダイしか釣ったことがなく、昨年のダービーで48位だった根本さんが、9・02キロを含む18・06キロで初優勝した。3匹の合計重量で競い、3月14日から5月17日まで、1匹ごとに入れ替えができるシステム。順位は猫の目のように変わった。

 3月20日までに最大8・24キロを含み13・68キロをそろえた勝俣建彦さん(41=箱根町)がいきなりトップに立った。そこに根本さんと“師匠”の中島茂さん(48=甲府市)が9キロ台を釣り上げ首位を争った。

 根本さん もう中島師匠の教えを守って、底にへばりついた大物しか狙っていなかった。ヘタに動かすと魚が散ってしまうので、コマセをほとんど使わずに付けエサに集中させて置きザオ。ドンピシャでしたね。

 4月20日には師弟コンビで同乗して、午前便で中島さんが3・94キロを釣ってトップを奪い、午後便で根本さんが4・52キロを釣って首位奪還を果たした。

 中島さん もう「7時間番長」ですよ(笑い)。でも、いいんです。大物を釣ったことのない根本が、9キロですよ。自分のことのようにうれしいですね。

 根本さんは「あんまり順位は意識しないで、楽しく釣りができたからよかった。9キロのときも大きなメジナだと勘違いしたぐらい」と話し「来年はもっとマダイを実感して釣りたい。今夏はマグロでもこの勢いでいきたい」と鼻息は荒かった。【寺沢卓】