大魔神がまたまた“三度目の正直”でマグロをゲット！　日刊スポーツ評論家の佐々木主浩さん（４７）が、静岡・伊東港の「妙法（みょうほう）丸」からマグロを狙って今年３度目のアタックを敢行した。昨年も釣戦３度目にしてクロマグロを仕留めているが、今回も「これまでと雰囲気が違う」と予感めいたことを発するや、何とキハダマグロがヒットしたのだ。以下は大魔神の不思議パワー全開のルポを紙上再録してご報告－。

　今回の佐々木さんは、いつも以上に意気込みが違っていた。まだ暗いうちにエサ用のサバを確保してからマグロの待つ伊東南沖に向かったが、途中仮眠して、釣り場に着くや、ラッキーポジションとする右舷ミヨシ（船首）に陣取り、太田潔船長（７２）の合図で生きたサバをセットした仕掛けを素早く投入。同トモ（船尾）で加藤雄二さん（６０＝日刊釣りペン・クラブ）もサオを出した。

　いつも通り、置きザオのままサバの泳ぎに任せ、ラインが１００メートル余り出たところで待つ。北東風が吹き大波小波状態だが、潮温は前回より上がっていて２７度台あり、海上を舞うトリの数も増え、何やら雰囲気が違う。果たせるかな、いきなりヒット！　何と佐々木さんと加藤さんにダブルできた。加藤さんはすぐにバレたが、大魔神の方はリールからラインがドンドン出ていき－折れんばかりに曲がるサオを持って懸命に耐える。

　サメか？　前回も巨大なサメとのバトルでシビれてる！？　ましてや今、関東の沿岸海域でやたらサメが出没して大騒ぎになっているが、「この引きはサメじゃないゾ」と佐々木さん。でも、猛烈な走りにたまらず「止まってくれ！」とほえた。

　ラインを巻いても止まらず－綱引きのごとき格闘が３０分余り続き、ようやく海面下に姿を現したのが…マグロだ！　すかさず太田船長がモリを打ち込み、加藤さんと２人がかりで取り込んだのは、背ビレなどが鮮やかな黄色の、２４キロ余りのキハダで「フーッ」と大きく息を吐いた大魔神、今回もシビれた！？

　しかし、以降も忙しかった。ヒットしたら、やりとりは体力のある佐々木さんが担当と決めてあり、シイラが連発する中、猛烈に引く魚がいて、延々とバトルを展開－船べり近くまで寄せてきたのがゲッ！　ブルーシャークだ。で、青ザメた！？　太田船長がハリスを切ると、サメは悠然と泳いで海中へ姿を消した。大魔神「（体力的に）もう限界…」とポツリ。

　しばらく沈黙が続いた後だ。突然、ギャーッ！　鋭い音を発し、加藤さんのリールからラインが勢いよく飛びだした。合わせてから佐々木さんにバトンタッチして、またまた３０分以上の激闘の末、仕留めたのが２３キロのキハダだ。

　今年３度目で「キハダもマグロ」と満足げの大魔神「次は別の大物で第２ステージ」と大物志向の熱は依然、サメてないようで…。ちなみに「妙法丸」では、その後、９日に２８キロのキハダ、１２日には７４・５キロのクロマグロをゲット。こちらもまだまだチャンスあり！【長瀬川忠信】

　▼船　日刊スポーツ新聞社指定「妙法丸」【電話】０５５７・３７・４９１３。マグロは仕立て船限定の予約制で５人まで１１万円。午前３時目安に船着き場（場所は要確認）集合。

　▼交通　電車はＪＲ伊東駅からタクシー利用。マイカーの場合は、国道１３５号で伊東港「妙法丸」の船着き場へ。詳細は要確認。