春のリベンジを狙い、8月31日、「知々丸」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)の乗合船で兵庫・家島諸島でのキス釣りに挑んだ。4月下旬の取材では、記者はわずか1匹しか釣れなかったが、この日は午後1時半の納竿までに17~21センチを21匹ゲット。サオ頭の伊藤哲也さん(たつの市)は17~23センチを61匹釣り上げた。シーズン終盤だが、9月半ばすぎまで、良型キスが楽しめそうだ。

 春のリベンジに、なんとか成功した。午前5時半すぎに乗船場を出て家島諸島周辺に向かい、同6時半ごろから釣りを開始。船首右に入った記者は、アオイソメをエサに仕掛けを投入。オモリが底に着くと、サオを上下に揺らして底をトントンとたたきキスの食いを誘う。30分ほど繰り返していると、ブルブルッとサオ先がふるえるアタリ。合わせると17センチのキスだ。さあここから、と意気込むが続かない。1時間で2匹のみ。4月下旬、シーズン開幕直後に挑戦し、たった1匹しか釣れなかった悪夢が頭をよぎる。

 この日は小雨がぱらつき、キス釣りには条件がよくない。「今日は食いが渋いね」と、船首左の大沢英生さん(西宮市)が苦笑い。アタリに合わせても、掛かっていないことが何度かあったという。

 船は高島や松島、黒島周辺などの水深30~40メートルほどのポイントを移動しながらキスを狙う。釣れたと思ったらフグだったり、四苦八苦しながら記者は午前中にようやく2ケタ釣り、ほっと一息ついた。

 ところが、昼からは一時どしゃぶりの雨になる。ずぶぬれになりながらサオを出し、アタリに合わせると、姿を見せたのは18センチ級の良型キス2匹。すぐにエサをつけかえて仕掛けを入れると、またも2連でヒット。さらに、21センチの良型キスも来た。いいこともあるやん。結局、午後1時半の納竿までに17~21センチを21匹。春の悔しさは晴らせた。

 キス釣りが大好きで「知々丸」をよく利用するという大沢さんも、17~23センチを40匹釣り上げた。船尾では伊藤さんが「(雨で)釣りづらかった」といいつつ、17~23センチを61匹ゲットしサオ頭。「誘いをかけること。それもこまめに」と、食いの渋いキスを攻略するコツも教えてくれた。シーズン終盤の家島で、キスの引きを楽しめた。【高垣誠】

 【今後の見通し】水温が下がってくるとキスの活性が落ちるが、急激な水温低下がなければ9月半ばすぎごろまで楽しめそうだ。今年は3桁釣果の人も複数おり、30センチの尺ギスも釣れている。

 【問い合わせ】知々丸【電話】079・327・1761。乗合船料金は家島諸島沖で一般6500円(3人以上で予約すると各人500円引きになる)。氷付き、エサ別。出船は午前5時半ごろ。キス釣りは9月の4連休ごろまでを予定。

 【交通】山陽電車の飾磨駅下車、徒歩15分。タクシーで約5分。自動車は姫路バイパス中地ICを出て、県道415号を南へ。陸橋を越え、最初の信号を左折。須加バス停前を右折し、突き当たりを右折するとすぐ「知々丸」の駐車場。