大阪・高槻市の「芥川放流釣り場」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)でニジマスの放流釣りが開幕した1日、緑に囲まれた中で数釣りを楽しもうと出掛けた。曇天の中、ブドウ虫をエサにウキ釣りで挑戦。途中から雨が降りだし2時間ほどのサオ出しだったが、20~30センチを18匹釣りあげた。今季も、ニジマスの強い引きを楽しめそうだ。

 開幕早々に、元気いっぱいのニジマスがお出迎え。魚体をくねらせ暴れ回る小気味良い引きを満喫した。午前9時前、記者は下条橋上流のエサ釣り場に入った。約5メートル四方に区切られた釣り場に奥正雄組合長が20~30センチを約2キロ放流してくれた。早速、ブドウ虫をエサにしたウキ仕掛けを投入、マスの群れにゆっくりと流し込んでいく。

 するとすぐにウキがスッと水中へ引き込まれる。合わせるとエリア内を走り回り、水面でキラキラと虹色の魚体が光る。釣り上げたのは25センチのレギュラーサイズ。10分ほどで同型を4匹追加したが、油断して合わせが遅れ、ハリを飲み込まれてしまう。

 放流直後のニジマスは、水に慣れず群れている間に数を稼ぐのが定石。この時間のロスは痛い。魚が群れているポイントにエサを流し込み、右に左にと走り回る引きを楽しみながら数匹を加えたものの、30分ほどすると水に慣れたマスが散ってしまった。

 普段ならこれで釣れなくなる時間帯を迎えるが、この日は鼻先でエサを揺らしたり、手前に少し引いて誘うと、退屈しない程度にポツリポツリと釣れ続く。

 週末なら家族連れ、平日も常連客らでにぎわうが、この日は、天候が不順だったためか釣り人はやや少なめ。そのぶん、周囲の自然を味わいつつ、のんびりと管理釣り場ならではの釣りを楽しむ。魚との距離が近くエサを食わせる瞬間が見られるので、一喜一憂するのもおもしろい。

 だが、同11時前に雨が降り出した。もう少し釣りたかったが、天気予報も悪く20~30センチを18匹で終了。

 思っていた以上に活性が高く楽しめた。この分なら最盛期には、さらに活発で心地よいニジマスの引きが楽しめそうだ。【中村和嗣】

 【今後の見通し】冬に向け水温が10~13度に下がると、マスの食いも本格的に活発化してくる。11月末ごろにはマスに交じってイワナ、ヤマメも放流予定。また河原がきれいに整地されており、釣り以外でも、ファミリーやグループでバーベキューパーティーなどするのもよいだろう。

 【問い合わせ】芥川漁協【電話】072・688・0224。管理釣り場にはエサ釣り、ルアー・フライ専用区があり、遊漁料はともに大人3500円、中学生以下2000円。駐車場1000円。営業時間は午前8時~午後5時まで。エサ常備。炭単品500円、コンロと炭セットで1000円。

 【交通】国道171号を利用。高槻市の今城町交差点から府道6号へ入り北へ。上の口バス停前のT字路(マス釣り場の看板あり)を左折し同漁協事務所へ。