１０月に入り、チヌの好釣果が聞こえ始めた。秋チヌを仕留めようと５日、釣り番組「フィッシングライフ」（サンテレビなど）のロケで、三重県南伊勢町・迫間浦のイカダへ釣行した。ゲストの末吉一崇さん（沼津市）とともにチャレンジし、２５～３５センチを２人で４０匹ゲットした。秋チヌの数釣りを楽しんだ。

　秋チヌのパワフルな引きに、興奮のさめない釣行だった。午前６時ごろ「宝成渡船」の船で出て、五ケ所湾の阿口のイカダに乗った。ここは水深約１６メートルで、底で掛けるとスリリングなファイトが楽しめる。

　朝一番は、前日のまきエに寄っているチヌを狙い、刺しエのみのモーニング釣法で攻める。中通しオモリ１号とエサのボケをセット。サオ下へ落とし込んで待つと、穂先を押さえ込むアタリ。慎重に浮かしてタモに納めたのは、３０センチ級のチヌ。幸先がいい。

　数匹追加し、ダンゴ釣りに切り替えた。打ち返し後、同渡船の常連で、過去に６２・５センチの大物を釣ったこともある名手・末吉さんが慣れたサオさばきでチヌを連続キャッチ。ボラにダンゴを割ってもらってチヌの食い気にスイッチをいれたようだ。末吉さんに刺しエのローテーションや打ち返しのリズムのアドバイスをもらった。

　さっそく実践する。しばらくするとボラがダンゴを割るようになる。穂先に集中して待つとコツッ、グーッと気持ち良いアタリ。強い引きをかわしタモに納めた。いぶし銀のボディーが格好いい３３センチのチヌ。うれしさが込み上げてきた。

　このあともオキアミやコーンなど刺しエをローテーションするとアタリが連発。小アタリを見送り、穂先を押さえ込むアタリに合わせると、ミスが減るようだ。釣れるパターンを見極めて攻略するのがイカダのチヌ釣りの魅力だ。

　夕方の時合前にダンゴを止め、刺しエのみの落とし込みで狙う。前日このパターンで末吉さんは４０センチ超を仕留めたという。エサを落とし込み、アタリを待つと、穂先がムズムズ、グイーッと押さえ込まれた。大合わせでヒット。取り込んだのは３５センチ。サイズアップに喜び爆発だ。その後も次々チヌを取り込み２人で４０匹と大漁で午後４時半に納竿。秋チヌとの出会いに感謝してイカダを後にした。【日刊ＦＰＣ・糸数恵士】

　【今後の見通し】しばらくは数釣りを楽しめそう。場所によっては４０センチオーバーも釣れている。乗っ込み期には５０センチ超えの年無しチヌが姿を現すだろう。おすすめは、阿口、養殖場。

　【問い合わせ】宝成渡船【電話】０５９９・６４・３１４３。料金はイカダ、カセともに１人４０００円、小人（高校生以下）３０００円。素泊まり２０００円。弁当８００円。出船は午前５時半ごろ。

　【エサ】「えさきち」（日刊銀鱗倶楽部加盟店）玉城店【電話】０５９６・５８・５５８３が便利。

　【交通】車は伊勢自動車道・玉城ＩＣを出て信号を右折。県道１６９号、同７１９号を南下。国道２６０号に出た所で右折。道なりに走り迫間トンネルを越え迫間浦の同渡船へ。