決め手は半袖? 「2015日刊スポーツ・フィッシング・サーキット」湖川ブロック・ヘラブナ部門のグランドチャンピオン(GC)大会が21日、千葉・三島湖で開催された。予選5地区からの24人と2連覇中の片岡哲博さん(55=千葉・匝瑳市)の計25人が競った。朝冷えも吹き飛ばして終始半袖で通した高橋正純さん(59=群馬・高崎市)が総重量26・6キロ(90匹)を釣り上げて、4年ぶり2度目の優勝を奪回した。

 高橋正さんの圧勝だった。宮下ロープに入り30センチが最大だったが、なんと90匹を釣った。25人の参加者の中で唯一、半袖Tシャツだった。「底の動かない魚に、夏と勘違いさせる作戦」と高橋正さんはおどけたが、準優勝の河野一機さん(31=千葉・長生町)は「薄手の長袖で頑張ったけど、やっぱり半袖だったかぁ」と悔しがった。気合の差が釣果に出たのか。

 昨年は両ダンゴにこだわって1・9キロ差で2位だった。今年は、グルテンのセット釣りで、しかも硬くして小さめに下バリに付けて、ウキがなじむ前後で早アワセする“瞬殺”で次々にヘラを仕留めていった。「スタートから30分でヘラを寄せて、その後はずっと釣り続けた」と高橋正さんは作戦勝ちを強調した。

 決勝前日、得意の宮下ロープに入って試釣をしたが「ダメ。1匹も釣れない」とお手上げ状態だった。ヘラブナがいることが分かっていたので、早合わせを意識して食わせエサを硬く小さめに。見事に当たった。

 準V河野さんは「魚が浮いてふわふわするので、バラケをしめて、魚が上ずらないように気をつけた」。3位鵜沢さんは「下のハリスは1メートル。底に届くようにした。攻め手は間違ってなかったなぁ」と笑った。

 来年は10月の決勝を予定している。高橋正さんは「寒い決勝じゃない…いやいや、今日は半袖で通せたから寒くなかったさ」と右腕をパン、とはたいた。

 <主催>日刊スポーツ新聞社、日刊スポーツ新聞社指定・共栄会

 <協賛>がまかつ、マルキユー、上諏訪温泉・ぬのはんほか

 ▼賞 決勝大会に進出した25人全員に賞が贈られた。優勝した高橋正さんには、賞状とクリスタルトロフィーと、がまかつ提供のヘラザオ「紬(つむぎ)11尺」(2万6000円相当)と、マルキユー提供の「ライトサブバック」(8900円相当)、新米5キロ、カニ缶セットなど豪華副賞も贈られた。じゃんけん抽せんでは、3位鵜沢さんが関東地区温泉宿泊ペアチケットを引き当てた。

 ▼宿 三島湖「ともえ」【電話】0439・38・2544。出舟は午前6時30分、スタートの合図でチャイムが鳴る。ボート1日3000円、放流バッジ所持者は2500円。食事、宿泊も可。