ワカサギの数釣りを狙って、兵庫・丹波市の長谷大池(日刊銀鱗倶楽部加盟店)に20日、釣行した。午前7時から午後4時まで、桟橋各所でサオを出したが、前日の雨の影響などで食いが渋く、ワカサギの繊細なアタリを合わせるのにも苦労して7~14センチを36匹どまり。初心者にも楽しめるワカサギ釣りだが、甘くなかった。とはいえシーズンはこれから。条件が整えば3ケタ釣果も期待できる。

 3ケタ釣果を期待しつつ長谷大池のワカサギに初挑戦したが、返り討ちに遭ってしまった。山あいにあり落ち着いた風情の同池は、ヘラブナ釣り場として知られるが、関西では数少ないワカサギ釣り場のひとつとしても知られる。

 午前6時すぎに池に到着。同7時前に、6号桟橋の内向きに入る。貸しザオに仕掛けをセットし、紅サシを7本バリにつけて投入。水深は約9・5メートル。オモリが着底したのを確認し、まずは底から約1メートルのタナを狙ってみた。軽く誘いを入れるが反応なし。前日の雨や晴天などワカサギ釣りには不利な条件が重なり、この日は食いが渋いようだ。

 タナを底付近にするとアタリはちょくちょく出る。でも合わせても掛からない。何度やってもうまくいかないので向こう合わせに徹することに。釣り座を3号桟橋に変えた直後の同8時半、やっと初ヒット。しかも13センチ。さらに14センチも。サイズは7~10センチが多いが、こんな良型もまじる。その後も2連で来るなど時合を思わせる時間帯もあったが、長続きしない。

 午後になるとアタリも遠のく。2号桟橋に移動してみると、水面付近を群れになって泳ぐ姿を確認。でも、そんなワカサギが食うわけもなく、誘ってもアタリは単発的。結局、4時まで粘って36匹。束釣りは夢と消えた。3号桟橋などで釣った中田有治さん(大東市)は37匹。「今日は食いが渋かったけど、のんびり楽しめました」と笑顔。中田さんに誘われて初挑戦で16匹を釣った中井敏雅さん(川西市)は「合わせ方が難しいけど、面白かった。また来ますよ」と再挑戦を宣言した。

 ワカサギ釣りは初心者も数釣りが楽しめる手軽さの一方、繊細さも求められる。一筋縄でいかないところがこの釣りの奥深さであり魅力。水温が下がるこれからが本番。条件がよければ束釣りも狙える。記者も腕を磨いてリベンジしたい。【高垣誠】

 【今後の見通し】ワカサギ釣りは来年4月までがシーズン。水温がもう少し下がると水面近くにいるワカサギが底に入るので、活性が上がることが期待できる。釣行日の前後には100匹以上の釣果が出ており、条件が整えば3ケタ釣りも可能。東風が吹く日は群れが桟橋方面へ入りやすいので狙い目。桟橋はワカサギとヘラブナで釣り場が分けられているので注意。

 【問い合わせ】長谷大池【電話】0795・70・7400。釣り料は1日1600円。営業は午前6時~午後4時半、毎水曜日定休。祝日は翌日。ワカサギ貸ザオセット1000円。エサなど常備。

 【交通】舞鶴若狭自動車道の春日ICを出て信号を左折。最初の信号(下野村の交差点)を左折。同自動車道の下をくぐり最初の信号(下野村交差点から約3キロ)を右折すると右に同池の案内板。電車はJR福知山線の黒井駅からタクシーで約10分。