いよいよ渓流シーズンが開幕する。筆者を含め川釣りの始動を心待ちにしている釣り人も多いことだろう。3月1日から、西日本の主要河川で順次、アマゴやイワナなどの渓流釣りが解禁される。今年は日本海側の雪が少なく最盛期を迎えるのが早まりそう。寒暖差は大きいが、暖冬で例年に比べ水温が高い傾向なので解禁に向けて期待が膨らむ。また、全体的に成育が良好な河川も多く、初期からコンディションの良い美形に出会えそうだ。以下に各地から届いた情報や狙い目のポイントなどを紹介しよう。

◆近畿地区

 【三重県】

 大内山川は唐子川、米ケ谷がオススメ。宮川上流は薗川、大和谷が放流量が多く狙い目。各支流と本流にも成魚放流される。八知山谷は調査のため、全魚種禁漁。櫛田川も解禁前に各支流、本流に成魚放流される。ゴールデンウイーク前(予定日4月24日)にも成魚放流あり。

 【滋賀県】

 安曇川中流の朽木も雪が少ない。各支流に昨年放流された稚魚の成育が良好の見込み。解禁前から5月上旬にかけて、アマゴとイワナの成魚が放流され、魚影は濃くなる。エリアも広いので終盤まで楽しめそうだ。

 【京都府】

 美山川は解禁前日にこまかく成魚放流される。支流・砂木谷川や知見谷川などが川相が良く狙い目。上桂川は天然狙いなら各支流。広河原、花背地区は成魚放流され初心者の方にも楽しめる。今年は3月13日が解禁。

 【奈良県】

 十津川は前年度より稚魚の放流量が多い。大野川、西川上流部が狙い目。天ノ川は解禁前に成魚がこまかく放流され安定した釣果が期待できる。稚魚の成育も良好。川迫ダム上流は天然物が狙える。川原樋川は4月に入り解禁を迎えるので活発なエサ追いが期待出来る。

 【和歌山県】

 有田川の支流・湯川川、室川、四村川は道路に隣接している所が多く、初めて釣行された方にも入渓しやすくオススメ。日高川上流は龍神温泉から上流と各支流が狙い目。成育も期待できそうだ。日置川は3年前から発眼卵放流が行われており成育に期待。今年からコンビニでも入漁券が購入できる。古座川は支流小川の滝の拝から上流が良さそう。熊野川は支流四村川の上流部が例年安定した釣果が期待出来る。4月ごろからサツキマスも狙える。

 【兵庫県】

 揖保川は昨年、一宮から上流に稚魚を放流。秋の気温が高く成育良好の見込み。解禁前には三方、引原川に成魚放流される。今年は雪が少なく、初期から支流にも入れそうで、4月中旬ごろから本流で尺アマゴやサツキマスが期待できる。同月下旬に漁協主催の釣り大会が予定されている。千種川も雪が少なく盛期が早まりそう。

◆東海・北陸地区

 【愛知県】

 名倉川は各支流に稚魚、発眼卵が放流されており準天然物が狙える。真弓えん堤から大井平えん堤までの特別区は日券のみ。矢作川は昨年11月に各支流に50~80グラムの成魚を放流。川相の良い介木川が良さそう。工事箇所があるので注意。

 【岐阜県】

 長良川郡上は高水の解禁日となったが、支流・大間見川で午前中に天然物15~18センチを32匹の釣果。3月下旬まで土、日に成魚放流あり。今年は例年よりも雪がかなり少なく、水温も高めなので天然物の盛期が早まりそうだ。益田川も雪が少なく水温が高めで初期から楽しめそう。4月ごろから本流でクロカワ虫をエサに尺アマゴが狙える。解禁日と3月から5月中旬まで土曜に成魚放流あり。馬瀬川は中切地区から上流は準天然のきれいなアマゴが釣れる。解禁前と4月2日~5月21日の毎土曜日(4月30日は前日の29日も)成魚放流予定。

 【福井県】

 九頭竜川のサクラマスは解禁から好調な滑り出しをみせ、型も良く数も釣れている。67・0センチの大型も出ており今後が楽しみ。日野川はイワナ、ヤマメは3月中ごろから面白くなり支流、田倉川が良さそう。サクラマスのそ上が増えており期待できそうだ。

◆四国・中国地区

 【四国】

 海部川は、轟の滝周辺から上流が狙い目で成育も良好。年券はアユと共通。勝浦川は放流量の多い上勝がオススメ。アユと共通年券あり。

 【中国】

 鳥取・日野川は本流の上流部と各支流でヤマメ、イワナが狙える。また中、下流域でサクラマスが狙える。天神川はサクラマスを増やすため、初めての試みで昨年12月にヤマメ(サクラマス系)を放流。そ上に期待したい。【日刊FPC・下田成人】

 ※悪天候などにより、解禁日が変更される場合があります。