大阪湾各所の堤防では、この時期の釣り物の代表に挙げられる小アジと例年よりも釣期が長いマダコが狙える。10日、Tポート南港(日刊銀鱗倶楽部加盟店)の勧めで、夏休みまっただ中の子供たちを誘い、南港・関電波止に渡った。朝から小アジはサビキ釣り、マダコはジグで狙い、正午までに10センチ前後の小アジを150匹ほどと、マダコも760グラムまでを40匹以上の大漁。しばし、暑さを忘れるほどの釣行となった。

 午前5時すぎ、渡船を使い、通称「関電波止」の先端にある赤灯台付近に到着。小アジをサビキ釣りで狙いながらマダコも釣ろうという欲張りな計画だ。さっそくサビキとエサのアミエビ、配合エサを子供たちに手渡し釣りを開始した。

 サビキは、まきエで魚を集めギジバリで釣る。仲良く並んで最初はアミカゴにたくさんエサを詰め、狭いエリアに仕掛けを入れながら小アジを集めるのが大漁のコツと説明。すると10分もしないうちにサオ先を震わす小気味良いアタリで10センチ超の小アジが食ってきた。時には2連3連で掛かる場面も。私はマダコを狙おうと意気込み、岸壁際にタコジグを落として探る。

 まずはセオリー通りケーソンの継ぎ目にタコジグを落とす。落とし方は一気に落とさず、1メートルほど落としたら止めてジグをゆらゆらゆらと揺らす。タコの反応がなければまた1メートル落とす繰り返しでジグが底に着くまで探る。底に着いたら逆に1メートルほどラインを巻いて、誘い上げを繰り返す。

 西向きの低場から開始。するとジグを誘うサオ先に重みを感じる違和感。しかしすぐには合わせない。しっかりタコにジグを抱いてもらうために5秒ぐらいサオ先でジグを揺らして誘い続ける。そして大きくサオを立てて合わせ、ハリ掛かりさせるのが醍醐味(だいごみ)だ。ときには300グラム前後が2連で掛かることも。100~400グラムを20匹ほど釣った時点で高場に移動。

 子供たちにサオを渡しタコ釣りをバトンタッチ。この日は高場の方がサイズが良かったのか600グラムほどのグッドサイズが連発。最大760グラムと納得サイズ。小アジも、メバルまじりで10センチ前後を約150匹と大漁。夏空の下、良い汗をかいて正午に納竿とした。【日刊FPC・前西喜弘】

 【今後の見通し】今季好調のマダコは、8月末ごろまで狙える。アジはこれから秋にかけて型も良くなり、20センチ前後も期待できそうだ。

 【問い合わせ】丸高渡船【電話】06・6613・1075。渡船料金は新波止、関電、セル石、バラ石、宇部波止2000円。女性、小人(中学生まで)1000円。Jグリーン1500円、同800円。小学生以下は無料。▽Tポート南港店【電話】06・6683・7757。各種生きエサなど常備。営業時間は午前4時~午後10時。金曜、土曜、祝日前はオールナイト。日曜、祝日は午後8時まで。

 【交通】大阪市内から阪神高速4号湾岸線の南港中ICを出て南下。突き当たりを右折。セブンイレブンの手前を左折し渡船乗り場へ。堺方面からは同南港南ICを出て直進。同様にして乗り場へ。電車はニュートラム南港東駅から同渡船まで無料送迎あり(要連絡)。