最盛期を迎え好調に良型チヌが釣れ続く兵庫・武庫川尻の新波止(フェニックス)。早朝の時合を狙って26日「久保渡船」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)の1番船で同波止に渡った。イガイをエサにスライダー釣法で午前10時前までに35~50センチのキビレ、チヌを21匹仕留めた。

 残暑が厳しく日中は35度を超える日が続く。朝の短時間で良型チヌを狙おうと午前5時の船でフェニックスに渡った。すぐにタックルのセッティングを済ませて川筋に入る。2センチほどのイガイにハリを埋め込む内オモリでセットして第1投。イガイを波止際に落とし、仕掛け糸を垂直に水面に浮かせる。ハリスから順に沈んで行く。エサのイガイが壁際をキープするように意識して落とし込んだ2投目、目印が水中に入ると同時に穂先にアタリ。素早く合わせるが素バリを引かされた…。

 再度投入、今度も壁際をキープするように丁寧に落とし、同じタナまできた時に一気に目印が引き込まれた。素早く手首を返すように合わすと沖に向かって走る。サオの弾力を生かして浮かせのは40センチ超の体高あるキビレだった。

 すぐに次のケーソンのつぎ目を狙い、落とし込む。ヤグラ側からスリット方向へ流れがあるので、目印を潮上側へ払い、落とし込んで行く。ここではアタリがなかったが、次の投入で止めアタリが出た。ラインを張って穂先で重みをきくと、そのまま押さえ込む。素早く合わせて魚を浮かせにかかるとケーソン際に突っ込んでその後、一気に沖へ走る。サオを立ててラインを出して対応。浮かせてネットに入れた。目測50センチの年無しであった。この後も2~3投に1回の割合でアタリが続く。タナはまちまちで上層1メートルから深い時にはハリスプラス仕掛け糸3メートルと底付近でアタリが出る。

 投入動作から丁寧に落とし込み、壁際をイガイがスライドして行くように落とす。キビレが多いが、引きを楽しみながら21匹を数えた。同行してくれた松本武治さん(八尾市)も、良型を仕留めてニッコリ。日も高くなり十分な釣果に満足し同10時の船で納竿した。【日刊FPC・兼松伸行】

 【今後の見通し】チヌの好調な食いが続いており、キビレまじりで80匹前後釣る人もいる。サイズも50センチオーバーが連日のように出ている。水温が下がる秋に向けては若干ペースが落ちることが見込まれるが、季節に合わせた釣り方で釣れ続きそうだ。

 【問い合わせ】久保渡船【電話】06・6416・0807。渡船料金は大人2200円、女性2000円、中学生1500円、小学生1100円。1番船は午前5時。エサ、仕掛け常備。最終の迎えは午後9時(季節によって変動あり)。

 【交通】阪神電車の武庫川駅下車、国道43号下をくぐり、南へ進むと左側に同渡船。渡船場まで送迎あり。車は大阪から国道43号を利用し武庫川手前を左折、南下すると同渡船。