2日後の8日、埼玉・円良田(つぶらた)湖で、「日刊スポーツ・フィッシング・サーキット」ヘラブナの同地区予選が実施される。募集して2日で定員が埋まってしまう大人気ぶりだった。そこで、この時期に楽しむヘラ師も含めて、攻略法をお伝えする。今回は、門下生の紅一点、服部紫野さん(30)に報告してもらおう。

 服部と申します。よろしくお願いいたします。数多くの試合に出ている大関実コーチに真横についてもらって、じっくり教わりました。

 大関コーチ 予選での通過ライン(上位5人)を30キロと推定すると、50匹ぐらい釣りたい。7時間ちょいだから1時間で7匹前後のペース。試釣は、いろんなことを想定して10尺、12尺、13尺、15尺、18尺のバランスをとっておいて、どのサオでいつでも試せるように準備したいね。

 うわっ、忙しいじゃないですか。食いが渋いこともあるだろうから、セット釣りの練習もしてみたいなぁ。このサオの中から自分にしっくりくる2~3本をみつける。あとは、釣り方を絞り込んでいけばいい。

 頭では分かっているんだけど、うまくいくかしら。

 周囲を見渡すと、どうやら18~21尺の「ふかちゅう(深場の宙層)」を狙っているみたい。じゃ、それに倣って私も18尺で…と、ここで大関コーチの目が光った。

 大関コーチ 試合のときは、隣との間隔が狭かったりする。そこで同じタナ(魚の泳層)を攻めたら、魚を引っ張り合うことになる。タナが隣通しでつながってしまうと、せっかく寄せた魚が逃げてしまうことになる。違うことをしないと試合では勝てないぞ。

 うげ! 持っていた18尺をすごすごとさげて、ここは13尺で勝負。「ガッテン2:凄麸(すごふ)2」に水1の両ダンゴ。アタリはあるけど、食い込まない。次にセット釣りにバラケは「セットガン1:セットアップ1:粒戦0・5:とろスイミー1」(水1)に力玉で誘ってみた。結果、2時間で2匹。これじゃないみたい。

 もう思い切って15尺だ。試釣だし、いろいろやってみないとね。深いタナの宙釣りだけど、8~21尺のどれでも対応できる「凄麸3:天々1:パウダーベイト1」(水1)の両ダンゴ。これも反応が薄い。周囲を見てもあまりサオは曲がっていない。

 ここで10尺に切り替えてみる。表層にはブルーギルが浮いてきていて、ときおり大きなヘラが顔をみせる。もしかして、超浅いエリアがいいかも、とひらめきました。エサも基本に戻って「パウダーベイト」「GTS」をそれぞれ2と水1でつくって、練り込んでみた。すると、キュン。気持ちよくアタリがくる。

 大関コーチ 試釣では、とにかくいろいろ試す。でも、熱中しちゃいけない。釣れる引き出しをいっぱいつくって試合当日にとっておく。服部はいい試釣ができたかもね。

 あと、もう1つぐらい釣れるパターンを持っておきたかったけど、この日はタイムアップ。前日の7日も行ってみよう。8日の予選会、私も出ますので、よろしくお願いします。

 ▼宿 円良田湖管理事務所【電話】048・581・8511。8日の予選会は、抽せん開始午前6時集合、抽せん後に料金を支払い番号順に移動。最終検量は午後2時、同2時40分ごろから結果発表。上位5人が10月15日の決勝(山梨・精進湖「湖畔荘」)に進出。通常料金はオカ釣り800円(放流バッジ持参の場合600円)桟橋利用料は2100円、午前11時以降は1100円、女性・高校生までは800円。ボート料金は2800円(バッジ持参は2600円)。出舟は午前6時30分から。