神戸市立須磨海づり公園(日刊銀鱗倶楽部加盟店)で、大型マダイが釣れている。記者が取材した日は不発だったが、11月28日に、吉村昌浩さん(西宮市)が、第2釣台東側内向きで“ウキ流し釣り”で挑戦し72センチの大ダイをゲットした。大物を狙うなら、マダイ釣りが本格化するこれからが楽しい。

 70センチ、60センチ…須磨海づり公園でビッグサイズのマダイが釣れ始めた。そこで、記者は11月25日、その釣れっぷりを取材しようと出かけた。

 午前6時すぎ、開園とともに、第2釣台東側の内向きなどに10人ほどの釣り人が並んだ。同公園の周辺は潮が速いため「須磨ウキ」と呼ばれる長い棒ウキを使い、ときには100メートルほど仕掛けを流す「ウキ流し釣り」が、マダイ釣りの主流だ。長いものは1メートルほどあるウキが何本も海に浮かぶ。エサのシラサエビは、まきエとしても使う。アタリに合わせてサオを振る音が響くが、この日は20センチ前後の小ダイが多い。

 潮が変わると、釣り人も釣り座を逆に構える。同11時ごろ、杉山弘さん(吹田市)が29センチのマダイを釣り上げた。「これくらいならいいね」とニッコリ。ただ、昼ごろまで見守ったものの、この日は大型の姿は見られなかった。

 その3日後、吉村さんが72センチの大物を釣り上げた。第2釣台東側内向きで、午前7時ごろに仕留めたものだ。明石方面へ流れる潮に乗せて仕掛けを入れ、10メートルほど流し、約30センチの棒ウキが立ったところでアタリが出たという。「チョンチョンときて、(ウキが)シュッと入りました」。

 吉村さんは「(引きは)まあまあ。いつも通りでした」と、冷静に取り込んだ。大ダイを狙って、シーズンには週に1回くらいのペースで須磨に通う。もう5年ほどになるというが、毎シーズン大型を仕留めており、過去には77センチ級も釣り上げたことがあるという常連だけに、落ち着いたものだ。

 今後は「80センチオーバーを釣りたいですね」とさらなる大物をターゲットに挙げる。昨シーズンは77センチが同公園の記録賞。これからが大型マダイの本番。超大型を期待したい。【高垣誠】

 【今後の見通し】年内は小ダイの数釣りがメインで、そこに大型がまじる形。その後、小ダイが減り大型マダイが中心となる。60~70センチが狙え、春先まで期待できる。

 【問い合わせ】神戸市立須磨海づり公園【電話】078・735・2907。釣り料金は大人1200円、子ども700円(4時間)。毎週火曜定休(祝日の場合は営業)。開園時間は12~3月は午前7時。

 【交通】阪神・山陽電車「須磨浦公園」下車すぐ。JR「須磨」下車徒歩約15分。自動車の場合は、大阪方面からは阪神高速「若宮IC」を降り西へ約5分。姫路方面からは第2神明道路「須磨IC」を出て南へ約7分。須磨浦公園駐車場利用。