12月1日から恒例の大物メジナバトル「磯メジナ伊豆半島ダービー」がスタートした。西伊豆・雲見に続いて、鵜沢政則さんが、南伊豆・大瀬でサオを振った。鵜沢塾「フロートフリーカーズ」の塾生約10人とともにリサーチしてきた。足元のコマセ打ち、大事なんですよぉ~。14日現在のダービーの速報も発表します。

 実釣日は11日。温度の下がらない潮温も、ここにきて下降傾向にあって、この日はようやく19度前後。やっと、メジナ釣りの適潮温になってきた。

 上がった磯は、大瀬「倉の下」では最も足場が良くて大きな磯の牛ケ瀬。今シーズンは海がシケることが多い。山本良一船長も「比較的安全なこの磯に上げる確率が高い」と言っていた。

 特徴としては、潮の通しが良い。取材もしやすく、私も好きなポイントだ。ただ、まだ高潮温の名残なのか、タカベや型のいいイサキなども時折顔を出す。冬になれば45センチ級の大物メジナがキャッチできるが、この日は牛ケ瀬での最大は35センチ、ダービーでは検量ギリギリだった。

 この日は、各磯に私の塾生が散らばってリサーチしていた。一番の大物が当たった場所は港から出てすぐの低い磯「オン根」。今夏のメジナ取材(7月8日掲載)で、元中日の名球会メンバー、和田一浩さんと上がった磯だ。

 このオン根で、私の塾生の吉田晋也さんが45センチ(1・46キロ)の大型を釣り上げてきた。このほかにも長根では望月高宏さんが42センチ(1・12キロ)と40センチ(0・9キロ)を出している。例年大物メジナの出ている与平や貫太郎でも良型が躍っていて、本格的なシーズンインを語り始めていますね。

 各ポイントとも、メジナが食ってきたタナ(魚の回遊層、ヒットした海面からの深さ)は、5~7メートルくらいで平年並みといえる。

<鵜沢の目>

 潮温が高かったのが、まだ少し影響しているようだ。南伊豆ならば、(1)磯際か、(2)沖の潮目のどちらを狙うかを見定めたい。今回は磯際でエサ取りが目立った。なので、遠投主体で狙ってみた。

 ただ、(2)を攻めるからといって、(1)の足元をお留守にしてはいけない。なぜなら、足元のエサ取りの小魚を引き付けるコマセ打ちは、潮の流れに乗って、沖まで届くのだ。つまり、足元へのコマセは、(2)の本命をおびき出す「粘り強い投資」になるのだ。

 もちろん、(1)でメジナの反応があからさまに出ることもある。エサの取られ具合で磯際か沖か、ちゃんと見極める目を持つことが大事だろう。

 最近は軽い負荷ゼロの仕掛けを使う人も多いようだが、風の影響を受けそうな時は入れにくくなる。軽くてもしっかりと仕掛けを工夫することを常に考えておきたい。潮温が低下して動きが悪くなって、メジナは底にへばりついている。メジナの目の届くところに付けエサを持っていくことを考えてみましょう。

 コマセはオキアミに配合エサを加えて使うけれど、これからは、ややメジナ用の比重が重い、やや遠投の効くタイプの配合エサが有効になってきますよ。

 ◆磯メジナ伊豆半島ダービー 12月1日~来年2月28日まで。メジナ3匹の合計全長勝負。期間内なら何度でもチャレンジできて、1匹から入れ替えができる。参加費は、初回に1000円で、参加賞は「日刊スポーツ」ロゴ入りのギョサンになります。1~10位に豪華賞品、下1ケタ「7」の順位にも飛び賞が設定されています。

 雲見「佐市丸」【電話】0558・45・0248、石廊崎「橋本屋」【電話】0558・65・0108、大瀬「倉の下」【電話】0558・65・0167の3地区が対象となる。西系季節風であれば石廊崎、大瀬。東~北東系の風ならば雲見が釣りやすいので、その日の風をつかんで、移動して釣ってみると良い。

 14日現在で、トップは本文にも登場した望月さんと同寸の120・5センチの大沢雄一さん。最大は3位の原田学さんの45・5センチ。40センチ超の大型、出てますよぉ~。