年間大賞第2弾は、磯・釣具店ブロックです。東京・伊豆諸島、千葉、神奈川・横浜、静岡・伊豆半島の計8地区から報告がありました。マダイ、ワラサ、ヒラマサ、クロダイ、イシダイと各地区の王さまのような魚がそろいました。

◇クロダイ57・5センチ(3・4キロ) 猪野靖彦さん(61=上尾市)

◆野島「村本海事」3月25日

 「新堤で釣りました。もう、これ、宝くじに当たったようなものですよ。

 野島も長いなぁ。初めて行ったのは26歳でしたねぇ。当時は仕事があったからそんなに釣りにも行けなかった。還暦を過ぎて、仕事も退職して、ちょくちょくサオをだせるようになった。楽しいですね。

 家が埼玉だから、ゆっくり出て、いつも夕方の渡船に乗るんですよ。短い時間なら体力的にもちょうどいいしね。釣れたのは午後4時過ぎ。始めて1時間もなかった。もちろん、自己記録です。宝くじですね、宝くじ」

◇クロダイ52・2センチ(2・72キロ) 宇山弘さん(狛江市)

◆金谷「岡澤釣具店」4月23日

 クロダイの予選の真っただ中で、この釣果で一気にトップに躍り出た。5月8日、昨年覇者を含んだ14人での決勝では、大物を狙うも釣果ゼロ。それでも岡澤裕治船長は「50センチを超えるクロダイなんざ、そうそう簡単には釣れない。宇山さん、立派ですよ。素晴らしい」と賛辞を送っていた。

◇マダイ73センチ(5・12キロ) 辻浜啓太さん(41=秦野市)

◆石廊崎「橋本屋」7月1日

 「大根小島でした。この日はイサキもさっぱりで、マダイの兆候すらなかったですね。石廊崎にはオヤジに連れられて小学生から通ってました。イシダイもやっているので、底の具合はよく分かっています。沈み根があって、根掛かり覚悟で落とし込んでいきました。狙い通りでした。

 もう、他界されましたが、私とオヤジの釣りの師匠が07年に橋本屋で年間大賞になっていて、そのときのチャンピオンジャンパーをいただいてました。これでようやく師匠にちょっと追い付いた感じですね。

 この日、小島に渡してくれた船長にも感謝したい。『小島、行ってみる?』とこちらの気持ちも察して声を掛けてくれる。釣り人の気持ちの分かる船長はありがたいですね。それと、磯釣りの魅力を教えてくれたオヤジ、ありがとう」

◇マダイ5キロ&ワラサ5キロ 細井康行さん(47=鴻巣市)

◆雲見「佐市丸」マダイ7月16日、ワラサ8月5日

 「小学生ではフナ、中高生でブラックバスに熱中し、20歳で成人になって食べられる魚に移行しました。海ルアーでシーバスを狙って、今度は30歳になってからエギングに目覚めましたね。

 マダイも、ワラサも文助でした。マダイのときはエギングからシーバスのタックルに替えた直後で、PE0・4号、リーダー2号でした。何度が根に入られかけてヒヤヒヤ。15分ぐらいかけて汗だくになって先輩にネットも借りてなんとかあげました。もうミラクルですね。ワラサのときは回遊魚狙いでジギング専用タックルでPE1・5号、リーダー40ポンドでした。そうしたらワラサもマダイと同じ5キロ。ビックリですよ」

◇ヒラマサ102センチ(8キロ) 遠藤俊介さん(20=南足柄市)

◆大瀬「倉の下」7月22日

 「釣りは小学生のころ、父親にメジナのフカセ釣りをやらされていて、いやでいやで仕方なかった。ところが中学でバス・フィッシングにハマって、1人で行った横浜の沖堤防で70センチ後半のシーバスをキャッチできた。『あれあれ、面白いじゃん、釣り』って。ヒラマサは今まで80センチ止まり。1メートル超は1つの区切りですね。次は10キロオーバー。狙っていきますよ」

◇クロダイ52センチ 三戸智久さん(41=習志野市)

◆館山「マリンスポット釣吉」8月6日

 当初、釣り宿からメジナ48センチ(1月9日)での表彰要請があったが、本人の切なる希望で「グレ(メジナ)ではなくチヌ(クロダイ)師なので」とのことで、クロダイでの受賞となった。今年はほかに50センチが2回(5月6日、9月3日)を釣り上げていて、まさしくクロダイ・イヤーだった。「すべて坂田の磯でした。根が多いので、やりとりは大変。とてもいい引きでした」

◇マダイ72・5センチ(5・05キロ) 平松三男さん(66=木更津市)

◆太海「新海荘」9月25日

 「イシダイ狙いでした。釣り歴も48年ですが、そのほとんどがイシダイですね。釣り人とイシダイの1対1の勝負、という駆け引きがたまらんのですよ。このマダイは、そのイシダイ狙いで釣れてしまいました。でも、マダイの自己記録は更新しました。まっ、うれしいですね」

◇クチジロ5・49キロ(67・5センチ) 渋尾政典さん(45=茂原市)

◆三宅島「共栄丸」11月3日

 「三本岳のエビ根でしたね。アタリがあったんですよ、朝イチです、朝イチ。うーん、これが取り切れなかった。でも、何かいるな、という感触はつかんだんですよね。

 潮が下げてきて、あれは午前9時30分ごろ、きました。足場の悪いところで、やりとりをしている途中で私が1メートルほど落ちて、その衝撃でサオも根元がポキン。仲間が駆け付けてくれて、協力して引きあげることができました。仲間はいいですね。

 その落ちたときにフジツボでひざを切って、腰も強打して、体はボロボロでした。でもね、宿に戻ったら共栄丸の山田初男代表が笑顔で迎えてくれたので、うれしかったです」