外房でメジナ祭りだぁ~! 千葉・太海のコマセ釣り解禁は1~3月いっぱいまでとなる。解禁から1カ月経過した。日刊釣りペン・クラブ、磯のスペシャリスト鵜沢政則さんに太海に飛んでもらい、寒メジナの状況をじっくりとチェック! 気温が下がってきたのに海はまだ19度。北風が吹いて下がっても17度にしかならない。例年よりも高めで乱高下する海を、さあどう攻めますか?

 この日の出船は午前6時30分。渡ったのは太海沖の雨乞(あまごい)だ。足元から水深が7~8メートルあるので釣りやすい場所だ。ただ、潮の流れにとても左右されてしまう。

 潮温は18度。取材日は大潮だったので、潮の動きはまあまあ。それでも、しっかりと潮の動きを見極めて釣るのがコツになる。

 前日までは西の強風だった。夜にやや強めの北風に変わったおかげで波は抑えられていた。その分、昨日までの風の影響で西からのウネリはやや残ってしまった。朝が満潮、正午以降に干潮を迎える。

 コマセは、オキアミ2枚に「真鯛(まだい)」「レッド」を混ぜて使った。雨乞は、西向きがポイントとなる。南北に長く潮の流れによって沖側、陸側を攻め分けてみよ。この磯の東向きは水深は浅いものの、ウキ下を浅めで狙うと満潮時前後にはメジナも出るし、時にはクロダイが出ることもある。

 今季は風の強い日が多くてなかなか良い磯に入れていない。よって、コマセが効いていなかったのか、仕掛けを潮目に投入するが何度もエサが残ってくる。

 そうか、そういうことか。

 この日のウキ下はやや深めと判断した。水深があるので、ウキが落ち着いたらゆっくりと深くまで沈める2段ウキD-SUS、MACROをチョイスした。ハリスを約4メートル取って、5メートルから攻め始めて、7メートルくらいまでを狙うように流した。

 潮はゆっくりだ。真潮(西から東に流れる黒潮の本流の流れ)が流れていた。隣の磯では30センチ級のシマアジが結構釣れた。旅ノ台でもこの時期には珍しいイサキがメジナに交じってぽつぽつと釣れた。海はまだ冬になりきれていない。

 数年前まで多かったフグは今年も少ない。釣りやすい。でもメジナの動きも遅くて最初にヒットしてきたのはスタートから1時間後くらい。ようやくメジナがヒットし始めた。約7メートルのタナで30センチ台のメジナ、続いて35センチ前後と続けてきた。25センチ程度も時折交じるがアベレージは30センチを超えて元気よく底に突っ込む。

 なかなかサイズが伸びなかったが昼近くなってようやく38センチがヒットした。旅ノ台に上がった私の同行のクラブ員は、48センチのクロダイ、そして46センチのメジナをダブルゲットした。正午を越えて風が南西に変わって、波を心配した船長がちょっと早めに撤収に来た。それでも十分に楽しめた。

 今年の太海は小型が多いもののエサ取りのフグはあまりおらず、時折キタマクラが邪魔する程度。メジナは数的にも好調である。この後もう少し水温が下がってくると40センチオーバーがヒットしてくる期待、かなり十分であろう。

<鵜沢チェック>

 ▼小さいハリ 水温低下時、メジナはナーバスになっているのでハリは小さめの4~3号を使った方が良いだろう。メジナはエサ取りが上手、何度も付けエサを取られてハリスが傷つかない時はメジナがエサを取っていることが多い。ハリはエサの大きさで決める。ゆとりをもって隠れるくらいが良いだろう。

 ▼エサ取り対策 エサ取りが少ない時はコマセ掛けを合わせて一緒に沈める(同調)が、エサ取りが多い時にはコマセから付けエサを離すのがコツ。やや遠投気味に仕掛けを投入するほうが良い。エサ取りが多い時はあきらめずに仕掛けを打ち返すといきなり大物ヒットもある、じっと我慢も釣りである。

 ▼オキアミ 付けエサのオキアミはLサイズの頭を取ってハリに付けているが、このほうが口太メジナを狙う時にはよく掛かるようで私はこのパターンが多いですね。

 ◆この日のタックル ロッド・ダイワトーナメントISO-AGS1・5号(5・3メートル)、リール・同2500LBD、道糸・風の影響を減らすため細めのバリバスゼロフカセ1・75号、ハリス・同プレミアム2~1・7号、ハリ・グレ5~4号。

 ▼渡船 太海「新海荘」【電話】04・7092・1535。渡船6時30分目安。オキアミ常備、解凍は要予約。宿泊も可。