「藤井秀和のヘラブナ釣り講座」もいよいよ最終回。管理池での「両グルテンの底釣り」がこなせるようになったら、次のステップです。ヘラ釣りは季節やフィールド、状況によって釣り方はさまざま。新ベラの多い池や寒い冬場、春先などでの攻め方を解説します。春も間近です。これまでこの講座で得た知識、技術をもって、ぜひヘラブナ釣りへ出かけて下さい!

 これまでの連載で、管理池での両グルテンの底釣りについて解説してきました。季節や場所で釣り方も違うのがヘラブナ釣り。基本を押さえたところで、最後のステップです。寒い時期の釣り、そして春の釣り。季節に応じた釣り方、攻め方などを説明して、このヘラブナ講座を終えようと思います。

 ◆新ベラの多い池 新ベラが多く入った池などでは、音に敏感な魚は人の少ないポイントやサオの届かない場所、池のかけ上がり(底が傾斜している部分)などに多く付き、水深1~2メートル前後を回遊していることがよくあります。そういう場所では、両グルテンの宙釣りをやってみて下さい。エサは底釣りのエサとは少し違います。エサの圧のかけ方や、宙釣り用の、マッシュの抜けの良いボソッとした感じのグルテンを使用します。また、ウキのナジミも宙釣りと大きく違ってきます。宙釣りはエサが底に着いていないので、いろんなサワリ、アタリが底釣りより多く出ます。その中でいかに食いアタリだけを合わせていくかが面白さです。

 ◆厳冬期のセット釣り 真冬になると両グルテンでじっくり待つのも手ですが、ここでもう1つステップアップするために、麩(ふ)のバラケとクワセ(セット釣り)に挑戦してみて下さい。厳寒期は、ヘラブナの食いは極端に悪くなります。上のハリにバラケ(寄せエサ)を付け、下のハリにウドンや即席ウドンを付けます。また、上のハリには麩のバラケを付けるため4~6号くらいのハリを、下には1~3号くらいの小さなハリを付けます。上下のハリスの段差(長さの差)も大きく取り、魚の食いを誘います。