「駿河湾」と「Tokyo Bay(東京湾)」、2つのマダイダービーが14日、閉幕した。駿河湾は、最後の2日とオマケ1日でドラマが起きた。東京湾では、絶対王者が3連覇を成し遂げた。釣果を残した釣り人は、駿河湾が72人、東京湾は70人、同時期に総勢142人がマダイを釣り上げた。

 東京湾は山口雄一さん(55=足立区)が3年連続の優勝を飾った。

 山口さん 今年はダービーにエントリーしたけど、楽しくマダイ釣りをすることに専念していた。でも、あの人がその気にさせてくれた。

 「あの人」は俳優で釣り人の哀川翔アニキ。昭和36年生まれの同期生になる。5月10日、富浦「共栄丸」でアニキの取材日だった。山口さんは左ミヨシの潮上の釣り座。コマセをまいて、釣れた人のマダイをタモですくい、お手伝いに徹した。ほぼ全員がマダイをキャッチし、アニキも3・4キロを釣り上げた。

 山口さん 自分も釣っちゃおうかなぁ、と思った。

 仕掛けにはいろいろな工夫をこらしている。仕掛けが真っすぐ落ちるように途中でヘラブナで使うゴム管を仕込んで軽めのオモリを装着できるようにしている。オモリを仕込んで仕掛けが流れないように工夫した。その直後にドカンときた。6・5キロだった。

 山口さん あの日の船は本当に楽しかった。苦しい中から記録も出るけど、ああいう雰囲気で6キロ超を釣るのもいいですね。哀川さんに感謝しています。

 東京湾のマダイ、まだ釣り人を休ませてくれない。6月の梅雨に入ってもダラダラ乗っ込みは続いていく気配が漂っている。

 ▼マダイダービー 3月11日から駿河湾、同15日から東京湾が始まった。最終日はともに5月14日。マダイに特化した期間限定大会で、3匹の重量で競う。