三重・梶賀の磯で58センチ(実寸)の超大型イサギがあがった。同所の「榎本渡船」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)の船で27日、オペラの「小ナベ」へ渡礁した大阪市の山平浩司さん(47)がフカセ釣りで仕留めたもの。

 満潮前に強烈な引きでロッドが絞り込まれた。イサギを狙って水道筋の潮目を探るとウキが一気に海中へ。「メーター級のボラでもかかったのかと思った」という力強い引きに一進一退のやりとりで応戦。10分ほどかけて弱らせ見事、ジャンボイサギを取り込んだ。

 あまりの魚体の大きさに「タモに入ってからも何が釣れたのか、わからなかった。イサギだとわかった瞬間、うれしさが込み上げました」。獲物は、あぶり、しゃぶしゃぶ、中落ちは塩焼き、頭と卵は炊いたそうで「こんなにうまいイサギは食べたことがない。あぶりは塩をふって食べたが、脂の乗りが絶品でした」。

 「いつも、気さくなトークで楽しませてくれる船頭さんに感謝です」。この日も魚拓をとってもらい、サインを求めると「俺が書いたら字がへたやから、魚がびっくりして生き返るわ」。山平さんはそんな船頭が大好き。「いつも、幸せな気持ちにさせてもらえますねん。最高です。50センチ超のグレを目標に通い続けます」。榎本富男船頭の人情と大物の魚影が濃い梶賀の海が磯釣り師をひきよせる。

 ▼問い合わせ 榎本渡船【電話】0597・27・2211。