マグロがいよいよ回遊してきた。釣り人の誰もが「1度はマグロ」と心に誓うのだが、なかなか手が出るものでもない。そこでマグロ乗合で知られる小田原「弘美丸」(湯川幸次船長)がソルトルアーの大物入門編のシイラ釣りについて「キャスティング練習教室」を1日開催した。参加者7人、そのうち3人が初めて船に乗る。さあ、結果やいかに!

 まず、結果からお伝えします。ノーフィッシュでした。7人のうち誰も釣れなかった…というか、ルアーを追いかけてくれるシイラがいなかった。

 7月1日、強い西風で安全を考慮して、遠出を断念。箱根の山を背後に控える小田原・早川港の前は、体に圧力を感じる風が海上を抜けていった。ただ、うねりはなく、キャスティング練習には最適といえた。

 湯川船長 冒険をして東に船を飛ばしてもよかったけど、船が初めての人にいきなり足元の安定しない海を経験させるわけにはいかない。今回は「まず投げる」を覚えてもらいたい。

 力いっぱいロッドを振り込むことは、意外とできない。広い空き地や原っぱがあっても、そこは海ではないので、キャスティングしてもイメージはつかめない。やはり、現場だ。乗合船でなかなか練習もできないので、このような練習教室なら、思い切りロッドに力を込められる。

 頭上にサオを持ち上げるオーバースローで投げる際の注意として、湯川船長から(1)絶対に後方の安全を目視する(2)ラインを押さえる指を離すタイミングは投げ込んで体で覚える、という2点がアドバイスされた。