梅雨が明けるとアユが順調に追いだす和歌山・紀ノ川。先日「慈尊院前友釣り専用区」に釣行した。川は渇水だったがサラ場の入れ掛かりもあり、15~23センチを24匹追わせ、本格的なシーズンインを実感できた。

 午前11時に高野参詣大橋の下流に入った。先客は誰もおらず、専用区が貸し切り状態。川をのぞくとへちにハミ跡がしっかりついている。まずは底石のつやの良いところを狙って目印を立てて泳がせると、すぐにアタリ。水中糸がナイロンなのでガツーンとは響かないが、目印がシューッといきなり下流にぶっ飛ぶのは快感だ。20センチの海産アユを無事に取り込んだ。

 これをオトリにしてアユの後ろに目印を持っていくように送りだす。ススーッと斜め上流へ泳いでいき、たちまちグリッと目印が反転。下流にヒューと穂先を持って行かれる。数歩下がって竿をためなおして慎重に抜くと真っ黄色な23センチだった。ここから深トロのヘチなどで入れ掛かり、20センチ級が7連発。

 アタリがなくなると次は20メートルほど下がったポイントへ移動した。まだ、縄張りアユが少ないのでしっかり尻尾を振らせて泳がせないと掛からないが、強烈なアタリと引きを堪能。午後4時ごろ雷雲が近づいてきたので15~23センチを24匹で納竿とした。短時間だったが、紀ノ川らしいパワフルなアユの引きを楽しんだ。

 また7月31日には雨後の引き水狙いで釣行。24センチを頭に42匹でほとんどが20センチ超だった。ようやく野アユが縄張りを持ちだし、本格化の兆しが見えだした。ハミ跡や底石のツヤから判断してもアユの絶対数は相当いると思われる。9月ごろには25センチ級が追いだし、終盤には尺級も期待できる。

 【日刊FPC・根来正巳】

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