「ワカサギ、って今の季節なの?」などという声が聞こえて来そうだが、この夏の記憶が残る気候が、芦ノ湖ではぴったりくるのだ。今年は遅いくらいで、芦ノ湖のワカサギファンは首を長くして待っていた。

 「釣り速報」に寄せられた情報から取材は2日に決行した。

 この日は朝から雨。早朝のテレビから流れる天気予報をチラ見すると「今日の伊豆方面は午後から回復して、青空が広がるでしょう」。じゃ、ゆっくり行こう。別の仕事を仕上げてから都内にはまだ冷たい雨が残っていたけど、芦ノ湖へ出発した。

 タコボウズ記者が「うえ乃」に着いたのはちょうど午前11時。澄み渡る青空。雨は完全に上がっていた。空気はややひんやり。寒くはない。気持ちいい。これは、もしかしてワカサギ日和なんじゃないのか?

 最近、湖川限定の2級船舶操縦免許を取得したので、エンジン船で湖のはじっこまで行けてしまう。

 ただ、湖尻地区の「うえ乃」から元箱根まで南下はせず、釣れている評判の高い箱根園から様子をみることにした。

 魚探(魚群探知機)に赤くモヤ~っ、とした煙幕が掛かる。出たと思ったらすぐに消えてしまう。群れの動きは早い。エンジン船でも追いきれない。10匹を釣ったところで、ワカサギとの鬼ごっこにヘトヘトになってしまい、移動。湖尻地区に戻る途中に、九頭竜神社-陸上からは動線のない湖水に赤い鳥居の浮かぶ神社-の周辺も探ったが、箱根園と同じ反応で水深6~8メートルに赤いモヤ~がでた。