春告魚のメバルを狙おうと釣り番組「フィッシングライフ」のロケで日刊FPCの島田細香さんと2月19日、兵庫・明石の「丸松乗合船」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)で播磨灘の鹿ノ瀬へ出た。朝方は食いが渋かったが、潮がベストマッチしだした午前10時半ごろから25センチ超が続々とヒット。大型のダブルもあるなど、夢中で釣り続け午後2時までに2人で20~28センチを16匹釣り上げた。ライトタックルを絞り込むジャンボメバルの引きは強烈で、やみつきになるほどの面白さだった。

 メバルは、引きの強さと食味の良さで釣り人をとりこにしてしまう。鹿ノ瀬では小さい岩礁帯の潮上につくメバルを流し釣りで狙うため、速すぎず、遅すぎない流れ(潮止まり前後)に食いが立つ。時合がきたのは午前10時半ごろから。ポイントの水深は20メートル前後。

 高さ1メートルほどの岩礁帯の潮上にサビキを漂わせるとモゾモゾッとした前アタリのあとにグッグッグッ。竿先を一気に引き込んでいく。これぞメバル釣りのだいご味。根魚とは思えないほどの鋭い締め込みがたまらない。ロッドの柔軟な胴を生かしながら取り込んだのは25センチの良型だった。

 いきなりのグッドサイズに思わず、うれしさが込み上げる。島田さんも、すぐに竿先をたたく鋭いアタリをとらえ、ロッドをグイグイしならせる。「メバルってこんなに引くんですね。ロッドにグングンきますね。めっちゃ楽しいです」と大興奮。同乗者も順調にロッドを曲げ、20~25センチ超を抜き上げていく。

 そして潮の流れがベストマッチしだすと岩礁の上にメバルが浮きだし、入れ食いモードに突入。ここからは連掛けを狙う。メバルは針掛かりすると暴れて餌を吐き出し、それがまき餌となり、サビキの不規則な動きも相まって連で掛かる。岩礁の上で仕掛けを止めると1匹目が掛かり、ゆっくり引き上げるとグッグッグッと重みが増していく。

 ロッドの弾力を生かして慎重に引き上げたのは100円玉ほどの大きなくりくりの目をした28、26センチだった。このサイズのメバルは料亭行きの値打ちもの。刺し身や煮つけにするとたまらないだろうなと想像が膨らむ。その後もコンスタントに良型をゲット。島田さんも、ゆっくりサビキを上下する誘いで数を伸ばし、午後2時までに2人で20~28センチを16匹で納竿。明石の早潮に磨かれたジャンボメバルの強い引きを存分に楽しみ、沖をあとにした。【日刊FPC・多田正人】

 【今後の見通し】明石沖のメバルはこれからが本番。イカナゴの群れが大きければ、それを追うメバルの活性も上がり、脂の乗った良型が期待できる。春に向けて水温も上がってくると、引きが一段と強くなるので楽しみだ。

 【問い合わせ】丸松乗合船【電話】090・6981・4620。料金は1人6800円。午前5時半集合、同6時に出船。潮回りを見てタチウオ釣りも出船中。

 【交通】JR神戸線、山陽電鉄明石駅下車、タクシー約5分。車は大阪方面から第2神明道路の玉津ICを出て国道175号を南下。和坂の信号を左折し同2号へ。明石大橋を渡り、信号を右折。明石浦漁協前を右折し約200メートル。