“アニキ”こと俳優哀川翔(57)が18日、熱海「喜久丸」(松本早人船長)で開催されたカワハギ釣り大会に出場した。どちらかというと苦手意識の強い釣りだが、「釣りに上も下もない。海に出ればみんな平等」と参戦した。大きなバラしもあって、残念ながら順位は低迷したが「今季のカワハギ、なんかでけえな」と話した。そんなアニキが大会をリポートする。

実は、カワハギ釣りはそんなに興味があるわけではない。「えっ、何で?」とよく聞かれるのだが、うまくは説明できないが、なんとなく苦手な釣りなのかな。エサも、ルアーも、湖でワカサギなんかも釣るけど、何回やってもカワハギはしっくりこないんだ。

じゃ、何でカワハギ大会に出るんだ、ということなんだが、どこかに自分の見たことのない「未知の領域」があるのならのぞいてみたい。芝居をしていると、自分とは違う役を演じて、違う世界を体験できる。非日常が日常なので、何かに挑むことは大好き。不得手な釣りだから逃げることはない。むしろ、どういう釣りが待っているのか、楽しみだねえ。

熱海との相性でいうと、「よく釣れる」イメージが強いね。ただ、天気はたいてい荒れ模様なんだ。18日は晴れ。しかもナギ。う~ん、条件が良すぎて、やや不安だぞ、これは。

船は2隻。船の大きさで11人と15人に分かれた。総勢26人。狙うのは1位だけだ。3匹の重量勝負。つまり優勝するには3匹を釣らないといけない。結果から発表すると、2匹しか釣れなくて17位だった。でも、2匹止まりの成績ではトップだった。あ~、大きなバラしがあったんだ。あれをとれていれば、優勝だったかもしれない。まあ、それも釣りだし、巡り合わせだし、来年は違う景色をみることができるかもしれないし。

それでも、最多で14匹。素晴らしい。連発で当たる感じではないけれど、サイズはいいね、20センチ以上の大型が目立っていたね。突然、襲われる引きの強さはたまらないな。この感触を味わうだけでも幸せになれるぜ。

優勝した原勝也さん(38=山梨県甲斐市)は、昨年に引き続き2連覇を成し遂げた。おめでとう。海のない場所に住んでいるので、ずっと渓流や管理釣り場で釣りをしていたという。ところが3年前に誘われてやり出した海釣りが楽しくて、ハマってしまったという。

今年のカワハギ釣りは、この大会が2回目。2週間前に別の港から出てサオを出したものの釣れない。いつもの通り、底に着かず離れずで仕掛けを止めて待つ作戦が効かなかった。その日のサオ頭が12匹で、釣り方を教えてもらうと、上から落とし込んで広く誘う、というもの。

原さん 投げて広く探る方法で通しました。最初にポンポンと2匹釣れて、途中渋くなったけど、なんとか5匹。やはり大きいサイズばかりだったので、もしかしたら今年も優勝できるかなぁ、と色気を持ってました。

準優勝の西山年晴さん(47=静岡県沼津市)は例年、毎週釣りに行くそうだが、今年は週末になると荒れる天気の影響で3回しかカワハギ釣りの練習ができなかった、とこぼした。それでも14匹と26・6センチは最多だし最大魚。いい釣りしましたね。

3位は神谷明洋さん(46=神奈川県藤沢市)。以前はブラックバス釣りを楽しんでいたルアーマンだったけど、食べられる魚が釣れる海釣りの魅力にやられてしまったという。釣果も8匹。お見事だ。

この大会は、喜久丸から伊勢エビとサザエが賞品提供されるだけじゃなくて、マルキユーから非売品のバッグ、ヤマリアから「もっとうまくなってください」とカワハギの仕掛けセット、それと哀川翔のオリジナルグッズも賞品で並んで豪華な閉会式になったな。

来年、優勝目指して、苦手なカワハギだけど、腕を磨いて再挑戦するか。

▼船 熱海伊豆山「喜久丸」【電話】090・5456・8449。乗合船は1日2便で午前6時と正午集合。カワハギはエサ別氷付きで1万円。他にマダイ、アマダイ、アジ五目など季節や好みに応じて、初心者の手ぶら釣行なども気軽に相談してください。