太平洋側白老沖に12日、サクラマスを狙って出掛けた。釣り客5人全員が今シーズン初めてのサクラマス釣りだったが、晴れ、風は弱く、波1メートルと条件にも恵まれ、いずれも定数の10匹を釣り上げた。

午前6時30分、白老漁港から清栄丸(八谷武四郎船長、【電話】090・9524・9493)に乗船し、40分ほどの沖に向かった。サクラマス用仕掛けにバケ600グラム。水深は105~110メートル。

水深105メートルからスタートし、タナ10~30メートルの浅めを攻めた。すると、10分ほどでタナ30メートルで最初の1匹目が釣れた。その後も同じタナで数匹が掛かり、独特の引きを楽しみながらタモに取り込んだ。やや小型も交じったものの、ひとまず全員に釣果があった。

次にタナ80メートルに仕掛けを下ろすと早速、アタリがあった。こちらでは、この時期としては良型が多く釣れた。胆振近海ならではの深いタナから、竿(さお)をしならせて銀色の魚体が上がるたび、船内に歓声が上がった。

このポイントでは幸いにも、サクラマス釣りでは外道とされるスケトウやソウハチは少なかった。そのため、アタリのほとんどがサクラマスで手応えは十分。時間帯によって食い渋ることもあったが、一転してタナ80~90メートルでダブルで掛かることもあった。

この日は濃い群れに当たり、早々に定数を釣り上げた人は隣の人のタモ入れを手伝っていた。また、おのおのが工夫を凝らした仕掛けを披露するなど、話に花を咲かせていた。程なく全員が定数に達し、午前11時に早上がりとなった。

1人当たりの成果は40~50センチのサクラマス10匹、50~80センチのマダラ0~3匹、45~58センチのスケトウ3~6匹、他にソウハチが船中数匹交じった。八谷船長は「サクラマスは、これからが本番」と話しており、次回以降も期待が膨らむ。【リポーター・竹鼻雅己=65】