<今が釣りどき>

 外房・大原沖(千葉)のオニカサゴ釣りが面白い!

 本来は冬場の人気ターゲットで深場釣りのため、5~6匹も釣れば「御の字」とされている。それが、大原沖では2キロ超の大型が交じって、2ケタ台の爆釣もみている。加えて、外道の顔ぶれも豪華。カンコ(大型カサゴ)やメダイに、時には<幻の魚>ともいわれているアラもヒットしており、狙うなら今がチャンスだ!

 大原港「力漁(りきりょう)丸」の中井聡船長(47)によると、大原沖では、もともとオニカサゴは年間を通して狙えるターゲットだが、「冬場は海が悪くなる日が多く、むしろ今の方が釣りやすい」という。加えて、この時季は産卵期のピークで、魚たちも食欲が旺盛。「力漁丸」でも、それを立証する好釣果が出ている。

 7月中は20日、5匹を頭に船中で計14匹をゲット。8月に入って、釣況は一層活気づき、7日は2~6匹でゼロなし。20日は、トップが10匹の2ケタ台をマークし、船中では計44匹を取り込んだ。

 サイズは、平均1キロ前後で抱卵魚が多く、2キロ超の大型も掛かる。また、一緒に釣れる<外道>もいい。メダイは1~3キロクラス、カンコも1~2キロクラスが主力だが、27日がスゴい!

 オニカサゴはトップが何と13匹の爆釣を記録し、外道で6・9キロのアラがヒットした。このアラは、なかなか釣れないことから<幻の魚>ともされている高級魚だ。

 29日と30日は、潮が流れず苦戦を強いられ、オニカサゴは型をみた程度だったが、カンコやメダイのほか、30日は6・1キロのアラをキャッチした。特にこの日は、中井船長は「これまで釣り場は水深140メートルラインが中心だったが、それより深い場所(165メートル)で新ポイントを見つけた」と話す。範囲が広がる傾向をのぞかせているのは今後への好材料。さらに期待は高まる。

 大原「力漁丸」中井聡船長(47)

 オニカサゴは、海底の岩礁帯で、その溝やふちなどにいることが多いです。底の起伏も複雑なため、<根掛かり覚悟>の釣りになるので、まめにタナを取り直すことが必要です。オニカサゴは、背びれなど毒トゲがあるので、釣ったらハサミで切ってください。

 ◆サオは手持ちで対応

 根掛かりが多いことを考えれば、手持ちザオでやる方が対応しやすいです。

 ◆誘う

 オモリが底に届いたら、仕掛けが底に着くのを待って糸を張り、そのままサオ先を下げながらリールを巻く。仕掛けの長さ分を目安にして、サオ先を上げてオモリを浮かせ、それからサオ先を下げ、オモリで底を軽くたたく感じに誘います。ポイントは、カケアガリやカケサガリになっている場所が多いので、糸フケがあったら素早くタナを取り直し、カケサガリで深くなったときは逆にオモリを底へ落とし、タナを取り直して誘う。これを繰り返すことで、仕掛けも移動しながら次のポイントに入り、そこにオニカサゴがいれば食い付くはず。特に仕掛けが浮いたときに飛び付くことが多いです。糸フケは潮の流れによって出ることもあるので、糸フケの状態を読み、まめにタナを取り直すことが大事。

 ◆合わせも必要

 アタリは、比較的はっきりした反応で出ます。大抵は<向こう合わせ>でOKですが、軽く手首を返す程度に合わせた方がハリ掛かり率は高まります。合わせた後、少し待っていると掛かった魚が暴れ、周りにいる、ほかの魚が誘われて飛び付く効果も。<追い食い>であり、これを狙った方が釣果アップにつながります。ただし、根掛かりに要注意。

 ▼船

 日刊スポーツ新聞社指定「力漁丸」(電話)0470・62・0575。オニカサゴの乗合は予約制で、午前4時出船。エサと氷に昼食付き1万2000円。ほかにマダイ船と、ヒラマサ主体の青もの狙い船も出漁中。第1&第3月曜日定休だが、15日は営業する。また、7日は大原地区でシャクリ釣りのマダイ大会を開催。予約受け付け中。HP<http://www1.ocn.ne.jp/~rikiryou/index.htm>

 ▼交通

 電車はJR外房線・大原駅からタクシー利用。車利用が便利で、京葉道路・千葉南インターから茂原街道→国道128号を経由して大原港へ。「力漁丸」船着き場は漁協前。詳細は要確認。