<フィッシング・ルポ>
風にもマケズ、念願の初V!
「2009日刊スポーツ・フィッシング・サーキット」湖川ブロック・ヘラブナ部門のグランドチャンピオン大会が15日、千葉・三島湖で開催された。上半期&下半期両決勝大会から選出された7人とシード選手(昨年度覇者)計8人で競った。強風で釣果がバラつく中、西湖から勝ち進んだ矢島英雄さん(63=さいたま市)が、15・5キロで初優勝。審査委員長を務めた日刊釣りペン・クラブの関川康夫さん(56)がルポする。
湖面に白くもやの立つ午前6時30分、三島湖「ともえ」に集結した8人が、出舟のブザーと同時に狙ったポイントに散った。
サオの放列が並んでも、釣況の安定する「ブタ小屋下ロープ」を6人が選択した。すぐさまサオを絞ったのは地元三島湖代表の鵜沢賢一さん(46=千葉県睦沢町)だ。最近の釣況から25尺(約7・5メートル)いっぱいをバラケとグルテンで攻めて2匹、3匹と好調なスタートを切った。仕掛けを投入するたびにウキが動いた。序盤を鵜沢さんが引っ張り、緊張感が高まった。
同ロープでは西湖代表の雨宮光一さん(54=山梨県甲府市)も24尺(7・2メートル)で深いタナを狙った。バラケと「感嘆」をブレンドしたグルテンで始めたが、ジャミ(ヘラ以外の小魚)の猛攻に悩まされた。対抗策として、食わせエサをオカメ(角麩=かくふ)にチェンジさせ、いきなりいいアタリが出て、連打で絞った。感触をつかむと縦方向の誘いを繰り返し、食い気のあるヘラを狙い撃った。
1人だけ「宮下ロープ」に入ったのは西湖代表の矢島英雄さんだ。前日(14日)試釣で13・5キロを釣って、魚影が濃いと読み、24尺いっぱいで底近くをバラケとグルテンで攻め続けた。いきなりアタリが出て1時間で30センチオーバーを12匹釣り上げて絶好調。しかし、10メートル以上の南西風が湖面を揺らした午前9時ごろから、アタリが消えて我慢の釣りとなった。
そこで矢島さん、クワセを硬いグルテンにチェンジし、誘いを繰り返して辛抱強くアタリを待った。結局、この戦法が功を奏し、午後2時30分のストップフィッシングまでに計23匹、総重量で15・5キロを釣って、09年ヘラブナチャンピオンに輝いた。
準優勝はいまひとつ数が伸びず13・6キロにとどまった鵜沢さん。3位は粘り強く攻めた雨宮さんが11・6キロで食い込んだ。初優勝の矢島さんは「何度目かの挑戦になる。やっとグラチャン制覇という目的が達成できて、これ以上の喜びはない」と話した。ヒゲをピクつかせて、まだ連覇がないことを知ると「もちろん来年も優勝を狙います」と力強くV2宣言をした。
◆関川審査委員長評
ポイント選定から釣り方まで、釣り場に精通した矢島さんの完全勝利。朝の好地合いに数を伸ばし、渋くなってからは硬いグルテンで待ち釣りに徹するなど、ヘラの食いに応じた戦略が優勝を呼び込んだ。
三島湖では今月17日と12月6日で合計6トン弱の放流を予定。18尺(約5・4メートル)前後でいっぱいのタナをバラケとグルテンの宙釣りで攻めたい。エサの落下途中で前触れが強ければサオを15尺にチェンジ。逆に、動きが弱ければ21尺で深いタナを狙う。
まだ、大型の地ベラの動きもいいので、早いアタリでは新ベラがヒットし、なじませてドンと入るアタリでは地ベラが釣れる確率が高い。ポイントは、ブタ小屋下ロープ、岩盤ロープを中心に、宮下ロープも狙ってみたい。
▽問い合わせ
日刊スポーツ新聞社指定「ともえ」(電話)0439・38・2544。出舟は午前6時30分。ボート1日3000円、放流バッジ所持者は2500円。宿泊も可能。HP<http://www15.plala.or.jp/tomoe-2544/>
▽車利用が便利。詳細要確認。

