<フィッシング・ルポ>

 外房・大原沖(千葉)がアツい!

 好調のヒラメ釣りに加えて、クロマグロ(ホンマグロ)の若魚メジマグロもヒットしているからだ。特にこの時季のメジは脂たっぷりで時折、11キロ超のビッグワンも掛かり、激しいバトルを展開している。先日、大原「力漁(りきりょう)丸」からアタックした日刊釣りペン・クラブの加藤雄二さん(54)がルポする。

 置きザオにして待っていたヒラメ狙いのサオにガクンッ、ガクガク…と、いきなり強烈にたたくようなアタリがきた。ググーッ!

 と2度目に引き込んだときには、既にハリ掛かりしていたらしく、しばらく待っていると、続けてサオ先を持ち込むようなストロークの長い引き込みが…。ここで一気にサオを立てて大合わせをくれると、サオが元まで曲がり重量感が伝わる。掛かった!

 この瞬間が、ヒラメ釣りの醍醐味(だいごみ)だ。できるだけポンピングをせず、道糸をたるませないようにリールを巻き上げる。上がったのは、1・5キロ余りの食べごろのヒラメだ。

 この日、横にもう1本、メジマグロ狙いのサオを出していた。昨年の11月ごろから7~11キロ超のメジがヒットしている。冬場のメジは、おなか部分だけではなく、背の方まで皮の下から脂がのっており、食味は最高なのだ。そんな<価値ある1匹>を狙って流す。

 釣り場は、大原沖の水深20メートルライン。ただ、この釣りはまだ画一された釣り方がなく、釣り人や船宿によって仕掛けもまちまち。私は、ウキは付けず(エサは生きイワシを鼻掛けか背掛けにして)上層を60~70メートルほど流して待った。だが、全く反応なし…。

 潮温は14・7度で、前日より低い上、朝から北西風が強く、海上はウネリがあって釣りづらい。風を船体の横から受け流すため、右舷側がヒラメ専門、左舷側にマグロとヒラメの両方を狙う釣り人が並び、左舷側は正面から風を受け、常に道糸が前へ出て行く格好になる。

 「二兎(にと)追うものは一兎も得ず」ではないけれど、前半はメジに集中しすぎて、ヒラメはゼロ。それでも、後半1時間で何とか400グラムから1キロ超を計4匹キープできた。

 そんな中で、右舷胴ノ間にいた女性アングラー高橋静恵さん(20=東京都豊島区)が、ヒラメを連発していた。きれいにデコレーションされたネールの指で、器用にイワシを付けて投入。手持ちザオでアタリを待つ姿は華麗さも漂い、この日の最大となる1・9キロを含め6匹という見事な釣果を収めた。高橋さんは、ヒラメ釣りを始めたのは今シーズンからだが、今回で10回目というハマりようだ。

 本人いわく「まめにタナを取ることに集中して、あとはイワシに負担をかけないように気を使いました。ヒラメ釣りの魅力は、合わせが決まった瞬間が最高。今度は3キロオーバーを釣ってみたい」と、ベテラン風のコメントだ。

 結局、ヒラメはサオ頭が高橋さんで船中計29匹。メジは不発に終わったが、中井聡船長(48)は「マグロは昨年末から釣れだし、アタリも結構あったけど、最近は船中1~2匹程度。ただ、魚はいるので、いい潮が入れば、いつ食いだすか分からない状況だ。ヒラメは順調で、これからも数と型ともに期待できる」と話していた。

 ▼船

 日刊スポーツ新聞社指定「力漁丸」(電話)0470・62・0575。ヒラメの乗合は午前4時30分集合。エサ&氷と昼食付き1万1500円。ほかに希望でメジマグロ、フグ、オニカサゴと、マダイ船の午前&午後便も出漁中。第1&第3月曜日定休HP<http://www1.ocn.ne.jp/~rikiryou/>

 ▼交通

 電車はJR外房線・大原駅からタクシー利用。車利用が便利で、京葉道路・千葉南インターから茂原街道→国道128号を経由して大原港へ。「力漁丸」船着き場は漁協前。詳細は要確認。