近眼で悩んでいませんか? 近眼(≒近視)は、目に入った光が、カメラでいうフィルムにあたる網膜という組織の手前で焦点が合ってしまうため物がぼやけて見えることを言います。

 成長期である10代の頃は、背が伸びるにつれて近視の進行も早くなります。近視の進行が止まるのは、女子でだいたい中学卒業の頃、男子で高校を卒業した頃です。ほとんどの近視は軽度・中等度で止まります。

 日本では、最も早く眼科の検査を行うのが3歳児検診だと思いますが、就学時検診で異常が発見され、手遅れになってしまうことがないように、必ず3歳児検診で眼科も受けましょう。

 近視の方は、眼鏡やコンタクトレンズで視力を矯正していますが、近視は手術でも矯正できます。手術の種類はいくつかありますが、レーシックやPRKと呼ばれるもの、最近はコンタクトレンズのようなものを目の中に挿入するICLという方法もあります。ICLは、レーシックと違い角膜(黒目の部分)を削ったりしないので、将来、白内障になっても、入れたレンズを取り出して、そのまま白内障の手術を受けることが可能です。

 もし眼鏡やコンタクトレンズが日常生活を送る上で不便なら、手術は選択肢の1つになり得ます。100%安全な手術はないので、リスクとコストをよく考えて決めましょう。忘れてはいけないのが、手術をした後も眼鏡やコンタクトレンズが必要になることもある、ということです。その辺りは眼科医の話をしっかり聞いた上で選択するようにしてください。

 近視の人が気をつけなければならない病気がいくつかあります。特に、眼鏡やコンタクトレンズの度数が「-6」を超える強い近視の方は、網膜剥離などのリスクが高くなるので、定期的に眼底検査を受けましょう。目について困ったことがあれば、オンライン医療相談の「first call」に、気軽に相談してください。

 ◆first call(ファーストコール) メドピアグループが提供する、テレビ電話で自宅等から医師に相談ができるオンライン医療相談サービス。内科、眼科、小児科、精神科を含む約40人の医師が相談に対応する。現在はモニター期間中なので15分500円。https://firstcall.md/

 ◆真鍋歩(まなべ・あゆむ)医師・医学博士。1984年(昭59)7月6日生まれ、東京都出身。日大医学部卒。専門は眼科。現在、日大病院眼科研究医員として臨床・研究に従事しながら、メドピアグループが提供するオンライン医療相談サービス「first call」運営に参画。自身も同サービスで健康相談に応じる。