「最近疲れやすくなった、何か気分が優れない」などと思うことはありませんか? それは、うつ病かもしれません。

 うつ病患者は100万人とも300万人とも言われていますが、治療をきちんと受けている人は増えていないのが社会的に問題視されています。

 うつ病とは、気分障害の一種でいくつかのタイプがあります。総じて食欲低下、集中力の散漫、不眠傾向、焦燥感、慢性的な悲しみ・不安感などの症状を引き起こします。

 一概には言えませんが、うつ病になる人には性格的な特徴があります。

 「真面目すぎる・神経質で完璧主義者・自意識過剰で周囲の目が気になる・責任感が人一倍強い・人に頼るのが苦手・気分に波がある・自分で判断ができない・優柔不断・物事にとことん熱中する」こんな性格の人はうつ病にかかりやすいと言われています。

 うつ病チェックができるシートを用意しました。いくつ当てはまりますか?

 (1)気分の落ち込み(抑うつ気分)

 (2)興味・喜びの著しい減退(以前興味のあったことに興味がなくなる)

 (3)著しい体重減少・増加(1カ月で5%以上)、ほとんど毎日の食欲の減退・増加

 (4)不眠または睡眠過剰

 (5)精神的にオロオロしたり、固まったりしてしまう

 (6)疲労感または気力の減退を感じる

 (7)自分に価値がないと思ったり、罪悪感を感じる

 (8)思考力や集中力の減退、または決断困難がある

 (9)死について反復して考える

 これらのうち、

 <1>5つ以上が2週間以上続く

 <2>(1)か(2)のどちらかは必ず当てはまる

 <3>(4)と(9)に当てはまり、苦痛を感じ、生活に支障をきたしている

 この3つを満たすと、うつ病の可能性が高まります。心当たりのある方は我慢をせず、医師に相談してください。

 ◆真鍋歩(まなべ・あゆむ)医師・医学博士。1984年(昭59)7月6日生まれ、東京都出身。日大医学部卒。専門は眼科。現在、日大病院眼科研究医員として臨床・研究に従事しながら、メドピアグループが提供するオンライン医療相談サービス「first call」運営に参画。自身も同サービスで健康相談に応じる。