ソフトバンクの五十嵐亮太投手(37)が21日の楽天戦で日米通算800試合登板を達成した。今年でプロ20年目のチーム最年長。リリーフ一筋でここまで歩んできたベテラン右腕は「普段数字は見ないから意識していなかったけど、800回もマウンドでドキドキしてきたんだね」と、節目の記録を感慨深げに振り返った。

 2年目の19歳で1軍デビューを果たし、コツコツと数字を重ねてきた五十嵐。ロッカーが近かった先輩の捕手、古田敦也氏の言葉が、その礎にあるという。バスでの移動中も古田氏の隣に座ることが多く、数々の金言をもらったといい、その中でも「プロに入って一番大切なことはケガをしないこと」という教えを常に頭の中に入れ、ケガをしない体作りを念頭に、プロ野球人生を歩んできた。

 「あの時の言葉があったから今がある。古田さんに感謝ですね」

 相手打者を封じるために常に変わろうと努力する姿は、ベテランになっても変わらない。今季は球種に再びフォークを加え、カーブの割合を増やすなど、より緩急を使った投球で9試合2勝1ホールド、防御率1・00と結果を残している。

 日本では現在、歴代11位の717試合に登板しており、ベスト10入りも時間の問題。今年も百戦錬磨の経験豊富なベテランが、鷹のリリーフ陣を支えている。 【ソフトバンク担当 福岡吉央】