巨人に10年ぶりに復帰した上原浩治投手(42)が20日の日本ハム戦でオープン戦に初登板し1回を無失点に抑えた。野球評論家の西本聖氏がテレビで上原の投球をチェック。シーズンでの起用法などについて聞いた。

 -1回を1四球のみの無失点に抑えた

 西本氏 直球が高めに抜けることが多かったがそれでもスプリットをうまく使って抑えた。元々、コントロールの良い投手だし、勝負どころでのピッチングにも長けている。あとは開幕までにいかにコンディションを整えていくだけだと思う。

 -上原の加入で巨人のリリーフが分厚くなった

 西本氏 5回まで先発が投げてくれれば6回から沢村、上原、マシソン、カミネロで1イニングずつ。これは豪華な継投になる。

 -上原はどこで使うのがいいか

 西本氏 今回は沢村の後の7回に登板したが、8回がいいかもしれない。沢村、マシソンの速球で押して、上原を挟んで再びカミネロの剛速球で締める。これが一番効果がある感じがする。

 -4月3日で43歳。シーズン通して働けるか

 西本氏 技術も経験もある投手。いかにベンチがコンデションに配慮して起用できるか。例えば先発が7回以上投げた場合は使わない。あるいは2連投したら必ず休ませるとか。リリーフ投手というのは登板が無くてもブルペンで肩を作る。試合のマウンドに上がらなくても消耗するもの。今日は投げさせないと決めたら、ブルペンで肩も作らせない。シーズンは長い。私は阪神のコーチ時代、リリーフ陣には試合前の練習でキャッチボールをさせなかった。投げないと不安なものだが、キャッチボールをしないだけで疲労度がまったく違う。登板前にブルペンで投げるだけにすればキャッチボールを含めて100球近く投げていたものが、ブルペン+試合で60球程度に球数を抑えることができた。大事なことは慣れ。慣れてしまえばできる。

 -巨人の投手陣について

 西本氏 先発に関してはマイコラスの穴は埋めるのは難しいが、ブルペンは上原の加入で相乗効果が期待できる。若い選手にはプラスになるだろうし、中堅、ベテランにも刺激になる。私も巨人OB。今シーズンは勝って欲しいし期待をしている。