早実(東京1位)の清宮幸太郎内野手(3年)が、作新学院(栃木2位)戦でDeNA筒香級の衝撃弾を放った。8回、捕手が打球を見失うほどのスイングスピードで右翼席後方の茂みに飛び込む通算95号、推定130メートル弾を放った。試合は4-8で敗れたが、強烈なインパクトを残した。

 清宮の強烈な打球が右翼方向にぶっ飛んだ瞬間、作新学院の捕手・加藤は自らの頭上を見上げた。大歓声を聞いて、ボールの行方を追い直したが、一瞬で右翼席後方の茂みの中に打球が消えた。清宮は「(内角の直球に)タイミングを合わせて、うまくさばけた」と、8回1死からの完璧な一打を振り返った。

 捕手の動きが、スイングの強烈さを物語った。打球を見失わせるのは、プロでも一流の技術と強烈なスイングを兼ね備えた大砲がなせる領域。侍ジャパンで正捕手だった巨人小林はスラッガーの名を挙げ、理由を推察した。

 小林 捕手からすれば、ポイントが近く、スイングの強い打者は急にバットが出てくるようなイメージ。(DeNA)筒香や(ヤクルト)バレンティンなんかがそうです。

 小林とともに侍ジャパンに選出された西武炭谷も同じ考えだ。

 炭谷 ボールを捕りにいって、バットが急に出てきたら、普通の人なら一瞬目を閉じます。スイングが強くて、速い清宮君なら打球を見失う可能性はあるかもしれません。